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2008年7月 5日 の出来事

赤道直下のジョージ -ガラパゴス諸島-

早朝4時。

目覚まし時計が不要なほど、時間ピッタリにベッドから跳ね起きた。

これまで何度も書いてきたように僕は早起きが苦手なのだが、今日はいつもと違ってこんな早い時間にもかかわらずシャキッと目が覚めていた。

本日向かう先は、あのガラパゴス諸島!

野生動物あふれる憧れの島へ向かうとあって、僕も今日はかなり気合いが入っているようで、寝グセもあまりついてないし、鼻クソも鼻の穴からはみ出してないし、目クソもいつもの半分ぐらいの量しかでてない。まるで朝じゃないみたいだ。

とりあえずテンション高めでテキパキと朝の準備を終えた後、タクシーに乗り、ワクワクしながらキトの空港へと向かったのだった。

ガラパゴス諸島は、「諸島」という名の通り、19の島と40余りの小島からなる火山群島だ。

全島あわせても静岡県よりちょっと大きいぐらいの面積しかないのだが、そこにはたくさんの珍しい動植物が生息しており、不思議で多様な生態系が広がっている。

ダーウィンがこの島での観察結果をもとにして、かの進化論を導き出したというのは有名な話だ。

ちなみにこの島に生息する爬虫類の91%、哺乳類の89%、鳥類(海鳥除く)の75%、種子植物の53%が、ここでしか見られない固有種、つまり独自の進化を遂げてきた動植物なのだそうだ。まさにガラパゴス諸島は、「進化の実験室」と呼ぶにふさわしい生命の楽園なのである。


キトからグアヤキルを経由して、赤道に沿うように西へ西へと進んでいた飛行機は、お昼ぐらいにガラパゴスへと到着した。

「ガラパゴスに着いたぞ~!」

しかし飛行機を降りた瞬間、夫婦二人で顔を合わせて驚いてしまった。

そこには赤道直下とは思えないほど、涼しげで爽やかな空気が漂っていたのだ。長袖を1枚着ないとちょっと肌寒く感じてしまうぐらい。

いきなり拍子抜けしてしまったが、どうも南極方面から流れてくる寒流の影響で、ガラパゴス諸島は年中空気が冷やされているらしく、年間の平均気温も24℃程度と赤道直下にしては低めなのだそうだ(だいたい沖縄と同じぐらい)。

まあでも過ごしやすそうなので、これはこれでいいけどね。

というわけで、空港でゲートに並んで入島料100ドルを支払い、いざガラパゴス諸島へ入島~!

早速、空港を出てすぐのところで、イグアナ君が出迎えてくれたのでした。

空港からバスと渡し船、そしてまたバスを乗り継いで、サンタクルス島のプエルト・アヨラという町へと到着した僕らは、とりあえず町の中心部付近で宿を探しはじめた。

ガラパゴス諸島では、クルーズ船に乗って多くの島々を周遊するという観光形態が一般的で、日本で販売されてるガラパゴス諸島ツアーも、たぶん「7泊8日豪華クルーズの旅」みたいな感じで、その多くがクルーズ船での周遊を前提にパッケージ化されていることと思う。

当然、島と島の間に橋がかかってるわけでもないので、大きな船に乗って島めぐりしながら観光するというやり方は非常に効率的だ。

ただ、当然のようにクルーズ船で周るには結構なお金が必要となってくる。なんたってクルーズ船なのだ。

聞くところでは、4泊コースで1人500ドル程度、豪華な船になると1,000ドル以上は当たり前にかかるとのこと・・・。

2ドルもあれば飯が腹一杯食えるほど物価の安いエクアドルにおいて、これは明らかに異常な金額であることは間違いない。キトで泊まったあの連れ込み宿なら、少なくとも100泊以上はできてしまうほどの金額なのだ。

ということで、僕らはガラパゴスに来る前から、クルーズ船には乗らないということに決めていた。気持ち的にも金銭的にもそんな余裕は無いので。

かわりに、島民も利用している定期船を利用して島を回るつもりでいる。

それだと大きな島は3つしか行き来できないみたいなのだが、旅先で会った人たちの話によると、「それだけでも十分たくさんの動物に出会うことができる」のだそうだ。

まあそういうわけで、ガラパゴス諸島内で最大の町といわれているこのプエルト・アヨラで宿を見つけた僕らは、部屋に荷物を置き、今後の計画を練りながら町をブラブラと歩き始めたのでありました。

とりあえず、明日はどうしようかなあと考えながら、ダーウィン研究所のほうへと歩いて向かった。

すると、空港に続いて、ここでも道端でイグアナを発見した。

黒っぽい色をしてるので、たぶんウミイグアナなのだろうと思う。

しかし最初は「結構いるもんだねえ」などと話しながら歩いていた僕らだったが、2匹目、3匹目、4匹目・・・、と発見していくうちに物珍しさも失せ、途中からイグアナを見つけても全く無反応になってしまった。

いるのが当然で、別にそれが普通のことだと感じるようになってしまったのだった。

インドの路上をノソノソと歩き回る牛たちや、線路沿いで朝から並んで野グソしてるインド人連中と同じように、見慣れてくると、人間どんなものでも「当たり前」のように思えてしまうものなのだ。

でも、これだけ大量にいたら、そんな気持ちになるのもわかるでしょ・・・。

あと、途中の船着き場で、アシカとかペリカンとかも目撃。

楽しそうに魚の奪い合いとかしてました。

不思議なサボテンの生い茂った道を抜けると、ダーウィン研究所が見えてきた。

その名の通り、あのダーウィンにちなんで作られた研究所なのだが、ここでは動植物の研究や絶滅に瀕した動物の孵化・飼育などが行われており、ガラパゴスの自然や生態系を守るための地道な活動が進められている。

僕らは、ここで主にゾウガメを見学した。

ガラパゴスの「ガラパゴ」がスペイン語で「陸ガメ」を意味していることからもわかるように、ゾウガメはこのガラパゴス諸島の象徴でもある。

不毛な溶岩台地からなるガラパゴス諸島においては、それぞれの島の環境に適応していくということが生存の必要条件だったわけだが、ゾウガメたちも各島の自然環境に対応して自らを進化させ、15の亜種に分化していったと言われている。

大航海時代の乱獲の影響などで現在残ってるのは11種だけらしいが、この研究所にはそんな巨大なゾウガメたちがたくさん放し飼いにされていた。

その中に、僕が昔から見てみたいと思っていたロンサム・ジョージもいた。

ビンタ島に生息していたビンタゾウガメの最後の1頭なのだが、推定年齢80歳以上ということで、生殖不能の彼が子孫を残す可能性はほとんどゼロなのだそうだ。

つまり彼が死ぬとビンタゾウガメは絶滅。

何とも切なくなるような寂しくなるような境遇とネーミングを持ち合わせたロンサム・ジョージなのだが、やはりというか想像通りというかものすごくヨボヨボで、僕らが見ていた数分間、微動だにしなかった。。

うーん、がんばって長生きしてください・・・。

といった感じで今日の活動はとりあえず終了。

やはり早起きしたせいもあって、ダーウィン研究所から戻ってきたときにはもうグッタリ気味になっていた僕らは、夕方5時にはベッドに入り、ロンサム・ジョージの長寿を祈りながら眠りの世界へ突入していったのでありました。



2008年7月 4日 の出来事

赤道のエクアドル -キト-

スペイン語で赤道のことをEcuadorという。

そう、ここエクアドルは、あの緯度0度線が国土の中をピーンと通っている、文字通り「赤道の国」なのだ。

それにしても超ストレートな名前だ。

千葉にあるくせに「東京」と頭に付けてるどこかの王国や、「銀座」とかを頭に付けたがる地方の商店街に比べると大違い。あまりの直球ぶりに、潔さと男っぷりまで感じてしまう。

赤道を通ってるからエクアドルって、これ以上に硬派なネーミングが他にあるだろうか。

ちなみに西アフリカには「赤道ギニア」という、これまた直球ど真ん中っぽい名前をした国が存在する。が、実はこの赤道ギニアの国内を赤道は通っていないとのこと。

しかしまあ、これはこれで男前に感じてしまうから世の中は不思議なものです。

さて、そんなエクアドルにやってきたのだから「せっかくなので赤道を見に行こう!」ということで、今日は赤道を訪れることにした。どうせガラパゴス行きは明日なので、今日はヒマなのだ。

ってことで、バスに乗って「Mitad del Mundo」という場所へと向かった。そこは赤道記念碑なるものが建つキト界隈では有数の観光名所らしい。

ちなみに、そのなんちゃらムンドってのはスペイン語で「世界の真ん中」って意味らしい。これまたなんともストレート・・・。

バスに乗って1時間ほど揺られていると、そのなんちゃらムンドに到着した。他の観光客とともにバスを降りて前方を眺める。

と、大きな記念碑の姿が目に入ってきた。

結構気合い入れて作ったんだなってことがわかる、そんな立派な記念碑だった。うーん、さすがは世界の真ん中。

がしかし、僕らはその世界の真ん中たる記念碑の前で、はしゃいだり、とび跳ねたり、寝転がってみたり、愛を叫んでみたりすることなく、そのありがたそうな形をした記念碑の姿をやや冷めた目をして眺めていた。

・・・なぜなら、

ここは赤道ではないからだ!

実は本当の赤道は、ここから200メートルほど離れた場所にビヨーンと伸びているのだ。つまりここは「世界の真ん中」ではなく、「世界の真ん中からちょっとズレてる場所」なのである。

どうもこの記念碑が建てられた後にそのズレてる事実が判明したらしく、金かけて作った記念碑を壊したり移動したりするわけにもいかんので、そのままここを赤道記念碑として運営しているみたいだ。

しかもそんなことは全く気にせず、「ここが世界の真ん中です!」って感じで敷地内に赤道っぽいラインをビヨーンと引き、堂々と入場料まで取っているこの赤道記念碑。その姿に男っぷりをビシビシと感じてしまった。

まさに赤道ギニア的かっこよさです。

ということで、僕らはすぐにそこを離れ、200メートルほど離れたところにある本当の世界の真ん中へ向かって歩いていったのだった。

その本当の世界の真ん中には、赤道博物館なる施設が存在していた。

博物館というか野外ミュージアムみたいなところなのだが、さっきの記念碑とは違い、入口付近には、なんとなく寂しい雰囲気が漂っていた。

本当にこの中を赤道が走っているのだろうか・・・。

が、不安になりながら中へと入ると、そこにはバッチリ赤道らしきラインが引かれており、緯度0度を表す立て看板が掲げられていた。

しかも、赤道記念碑に対して嫌味を放つかのように、看板には「GPSでちゃんと測りました」とまで書かれていたのだった。

そこらへんはなんかちょっと男っぽくないけど、まあでもここが赤道ってことで間違いないみたいです。

その後、博物館内で赤道実験。

南半球と北半球とで渦の回り方が異なる実験や、タマゴ立て実験、力が入らない実験などなど、なかなか面白いひと時を過ごすことができた。とともに、赤道の不思議さをまざまざと感じることができたのでありました。

同じ場所で同様の実験をした人たちのYouTube動画を見つけたので以下に貼っときます。

まあ、だいたいこんな感じでした。


あとこの博物館の中には、なぜか干し首(首狩り族が作った実物)が飾ってあったり、吹き矢体験ゾーンがあったりした。赤道と関係あるのかな・・・。

よくわからんけど、でも楽しかったのは楽しかったので、ここまでやってきてよかったなと純粋にそう思った。赤道記念スタンプもパスポートに押せたしね。

というわけで、エクアドルで赤道を訪れる人は、記念碑のところにあるニセモノの赤道だけで満足して帰ってしまわないようにご注意を!

今日はその後、郵便局でハガキを送ったり、またまた玉面館に行って中華料理を食べまくったりして、一日終了。

明日はガラパゴスへと向かいます。



2008年7月 3日 の出来事

幸運と冷静な判断 -キト-

本日はガラパゴス諸島行きの航空券探し。

いつものようにダンナの後ろを金魚のフンのようにひたすらテクテクと歩き、キトの新市街のほうへと向かったのでした。

どうも、嫁です!

キトは結構大きな町なので、今日もいつものように歩き疲れて、私がダンナに文句たれまくるという状況が展開されるんじゃないかと自分ながらに思っていたのですが、今日はちょっと違いました。

というか、私はたぶんいつも通りなのですが、ダンナが昨晩遅くまで色々と調べものをしていてくれたおかげで、かなりスムーズに航空会社のオフィスが見つけることができたのです。

おかげで、私は特に歩き疲れることなく、今日のランチを考えることに集中しながら歩くのができたのでした~。

しかし!

その航空会社のオネエさんにガラパゴス行きの航空券について確認したところ、即座に「満席です」という回答がかえってきたのでした。

しかも、もう1週間先まで席は埋まっているとのこと。この時期はハイシーズンだとは聞いてたけど、こんなにも混んでるなんて・・・。

よ~く考えてみると、明日はアメリカの独立記念日。その休暇を使って旅行に来てる人も多いのかも。

あー、しかしこんなことになるなんて。。。

前もって電話とかネットとかで予約しておくべきだったのかなあ。悔やまれる、あー悔やまれる。まあやるとしても担当はダンナですが。

さすがに1週間も待つわけにはいかんということで、ここでガラパゴス諸島へ行くことを一旦断念。

「もともと行くつもりなかったわけだし、ガラパゴスのかわりにカリブ海の島に行ったりするのもいいんじゃないの」なんてことを2人で話しながら、航空会社のオフィスを後にしたのでした。

しかしここ最近ガラパゴスに向けてかなりテンションをあげていたせいもあって、2人ともに結構なガックリ状態。。

あー、イグアナもゾウガメも見れないのかあ・・・。

死にかけの金魚と腐りかけのフンみたいな感じで、二人揃ってトボトボと肩を落として航空会社の周辺を歩き回ったのでした。


・・・が、ここで奇跡が!


カリブ海の情報を仕入れようと思って、近くの旅行代理店を何軒かあたっていたのですが、そのうちの5軒目ぐらいの店でダメモトで「ガラパゴス諸島行きの航空券ある?」と聞いてみたところ、なんと「明後日だったら2席分空きがあるわよ」という素晴らしい回答がかえってきたのでした。

なんたる幸運!

その航空券はさっきの航空会社の便なので、たぶんたった今キャンセルが入って、ちょうどベストなタイミングで空きがでたんだと思う。ラッキ~。

でも、なんか相場より少し値段が高いような気もする・・・。ピンハネ!?

まあとりあえず席だけ確保しといてもらい、昼飯を食べてからまた訪れることに決めたのでした。腹が減ってると冷静な判断も下せなくなりますからねえ。

ちなみに今日も、お昼はあの中華料理屋「玉面館」へ!

さっき歩いてるときにランチのことを色々と考えていたのですが、やっぱり最終的に落ち着いたのはこの玉面館だったのでした。

メニューの日本語表記は変だけど、やっぱり美味しいですねえこのお店は♪

飯を食いながら今後の旅のプランについて2人で話し合い、激しい議論を交わした結果、最終的に「ちょっと高いけど、でもガラパゴスに行こう!」という結論にいたったのでした。

ここで行かなかったら、一生ガラパゴスなんて行く機会なさそうだしね。カリブの島だったら中米のメキシコからのほうが安く行けるみたいだし。

というわけでガラパゴス行きのチケットを2人分700ドルで購入。学割も効いたらしく、15%オフの価格で買えたみたいです。これまたラッキー。

つーことで、本日の任務完了であります。お疲れさまでした!

宿に戻った後は、部屋の中でアニメDVDを観ながらひたすらマッタリ。

今日は無事に任務を成し遂げることができたし、こうやってアニメまで鑑賞することができて、非常に極楽であります。

しかし、ちょうどアニメの盛り上がってきた場面でお腹が減ってきた私・・・。

一瞬考えた後、「そろそろ食事にしない?」とダンナに切り出し、立て続けに「でも部屋に泥棒が入るといけないから、私は留守番しとくんで何か買ってきて」と付け加え、ダンナを丸め込んで夕飯買いにパシらせたのでした。

腹が減ってるのに冷静な判断を下した私。んー、偉い。

ダンナが買ってきた飯はまたまた中華(別の店)でしたが、なかなか美味くてこれまた極楽でありました。

食後はベッドの上で横になってアニメを鑑賞し、そしてアニメを観ながら就寝するという贅の極みを尽くした一日だったのでありました。

うーん、毎日こんな感じだといいなあ~。



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