2007年09月13日 の出来事 |
夢のシャングリラ② -麗江→香格里拉-
バスを降りて昼食を食べながら考える。
「なんでこの街はヘンテコな感じがするんだろう・・・」
麗江のと比べるとだいぶ味の落ちる四川料理を口にしながら、いろいろと考えたが食べ終わるまでにその答えはでなかった。
まあいいや。まずは宿を探さないと。
とりあえず宿が多そうな古城(旧市街)付近に移動して探してみる。
それにしても空気が薄い。さすがに標高3300メートルにもなると、軽く歩くだけでも息切れしてしまう。きつい・・・。
高地はイヤだ!とかなりヘタッている嫁と荷物を置いて、いつものように独りで宿探し。
宿を探しながら、酸素不足のぼんやりする頭で、再びこの街のヘンテコさについて考えた。
透き通るように青くて近い空、遠目に広がる美しい山々、派手な衣装で着飾った少数民族の人々、タルチョはためくチベタンな雰囲気。
そしてこれらに不釣合いな真新しい建物・・・。これがヘンテコさの原因だ!
観光街として急に注目されだしたために、最近になって建物をばんばん作ったのだろう、パッと見はチベット風だが、くすんだ感じがほとんどしない。
逆にチベット風なのにピカピカなのが、おもちゃ感を醸し出してヘンテコに見せてるのだ。


ちなみに、古城地区は石畳に昔風の建物が並び、そこまでヘンテコな感じはしません。無駄に大スクリーンとかあるけど。
さあ謎が解けたところで、真剣に宿探し。
どうも今日は州の独立50周年記念日かなんかで人が多いらしく、宿もけっこう満杯みたいだ。
古城地区にてどうにか安くて良さげな宿を発見。チベット風で雰囲気もなかなかグッドだが、何より廊下から見える山々の眺めが最高だ。

さて、宿も決まったところでシャングリラ観光といきたいところだが、どうしたらお金をかけずにうまい具合に回れるのかがよくわからない。
まわりを見ても日本人の姿が見当たらないので、とりあえず近くのユースホステルに侵入して情報収集。
そしたら、ユースの従業員風のイタリア人が「車をチャーターするのが一番だ」ということを教えてくれた。
というわけで、そういう商売を目的に車がタムロしているところへ。
いろいろと交渉した挙句、鼻毛がでてる怪しいオヤジの運転するワンボックスカーに決定。

この鼻毛オヤジの中国語は、訛っててよく聞き取れないのだが、どうやら今日一日でナパ海と松賛林寺に連れてってくれ、明日は碧塔海に連れてくということで、あわせて120元(約2,000円)という。
イタリア人の言ってた相場よりも安そうなので、陽が落ちないうちに観光できるよう、即行で車に乗り込んだ。
まずはナパ海へ。
オンボロ車は壊れそうな音をたててノロノロと進む。車窓から見える風景がとてもきれいだ。

意外にも、わずか20分ぐらいでナパ海へ到着。
湿地帯に動物が放牧されていて、なかなかいい感じの所だったが、眺めてるだけでも入場料をとられるということで、ちゃちゃっと写真だけ撮って退散。

しかし中国はなんでも入場料取るのが困りもんだ。しかも高いし・・・。
いったん車は元のスタート地点に戻った。
と思ったら、オヤジが「10元払って、もう降りろ」と言う。どうやら入場料すら払わなかった僕らの様子を見て、明日の契約をキャンセルするんじゃないかと疑ってきたようだ。
わかりにくい中国語を話すオヤジとしばらく舌戦を繰り広げたが、あえなく撃沈。10元払って車を降りた。
さて、この後に行く予定だった松賛林寺は、どうやらバスでも行けるということなので、バスに乗って向かうことにした。
この街の北の外れに位置する松賛林寺は、雲南のポタラ宮と称される大規模なチベット寺院らしい。
美しい自然の風景が広がる道をしばらく進んでいくと、バスの車窓から松賛林寺が見えてきた。

思ってたよりもすごそうだ!
バスを降りて寺院の中へ。
チベット寺院に来たのはこれが初めてだが、独特の色合いや建物の雰囲気などが、なんと言うか、とてもクールだ。


薄い空気の中、死にそうになりながら息を切らせて石段を上り本堂のほうへ向かう。
きつい思いした甲斐あって、眺めは最高だった。
今日、晴れててよかった~。

本堂の近くには僧侶たちがたくさん集まっていた。どうやら何かの撮影をしているようだった。
撮影が終わると、僧たちは散り散りに自分の場所へと戻っていく。
その中に、まだ中学生ぐらいの少年たちも交じっていた。
仏門に入るということがどういうことを意味するのか、正直僕にはわからないが、これから先彼らはどのような人生を送っていくのだろうか。
あどけない笑顔を浮かべて仲間同士でたわむれる彼らの姿を見て、そんなことをちょっと考えた。


ふう~、今日はもう十分満喫、ということで飯食って宿帰って、ゆっくり寝ようかと思ってベッドに横になっていたら、バーンという音が外から聞こえてきた。
花火があがっていた。
50周年のお祝いをやってるようだ。
僕はこの憧れの地に来ることができた幸せをゆっくり噛みしめるように、シャングリラの空に浮かぶ鮮やかな花火を、眠くなるまでぼんやりと眺め続けた。

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