2007年09月29日 の出来事 |
まさかの高山病! -ラサ-
「く、くるしい~・・・」
耳元に聞こえてくる、死にそうな声で目が覚めた。
昨日まで太陽の光で目が覚めてたというのに何だよ今日は、と思い目蓋を開けると、嫁が蒼い顔をして僕のベッドの横にうずくまっていた。
「さ、さんそを~・・・」
まずい、高山病だ!!
とりあえず、部屋を飛び出して急いで酸素と薬を買いに。酸素を吸わせると、ちょこっとラクになったようで、病状を語りだした。
どうやら、長距離走を走った後みたいな感じがずっと続いてて、うまく呼吸も出来ないらしく、布団すらも胸を圧迫してキツイとのこと。
昨日のバックパック歩きがきいたのかな・・・。
でも病院には行きたくないと言うので、とりあえず部屋の中で頻繁に酸素を吸わせる。
しかし、このままドミ暮らしは厳しいかもなあと思い、個室の安宿を探しに一人で外へ。近辺の安そうな宿を急いでシラミ潰しにあたる。
急いで回ったわりに、結構良い宿を発見。
チェックインしたあと、2~3回往復して荷物と嫁を新しい宿へ搬送。
嫁は、ゼイハー、ゼイハー言ってるが、なんとか宿チェンジ成功。とりあえず、水と酸素をこまめに摂取させ、横にならせた。
しかし、標高の高いシャングリラや黄龍でも大丈夫だったのに、高山病あなどれん・・・。
しかも、虚弱体質で昨日ビールを飲んでいた僕が罹らずに嫁が罹るとは。
昼過ぎになるとだいぶ病状も回復してきたようで、飯も食ってたし、酸素缶を抱いたまま寝てしまったので、一人で街をブラブラすることにした。
まあ大丈夫だろう。

ラサの街は、都会化してしまって面白みに欠けるという話を誰かから聞いたことがあった。
たしかに、新市街らしきところは、アスファルトのきちんとした道路が走り、不自然に新しい街灯が立ち並び、車もガンガン走ってて、大きなスーパーも何件かあるし、スノッブな感じは否めない。
が、ジョカンを中心とした旧市街は、魅力的でとても面白い場所だ。
浅黒い肌に独特の衣装をまとったチベタン、白壁の家屋と風にはためく白い布カーテン、石畳の小路、ボソボソと念仏のようなものを唱えながら闊歩するえんじ色の法衣をまとった仏僧たち、いたる所で漂うお香の香り。
そうした様々なものが、青い空と白い雲に囲まれ、太陽の陽射しに照らされ、喧騒の中で溶け合っている。



五感を刺激するこの街の景色を、できることなら日が暮れるまでずっと眺め歩きたかったのだが、さすがに嫁が心配なので、途中で切りあげて、飯屋で弁当を包んでもらって宿へ戻った。
まあ、どっちみち国慶節(10月第1週)は、中国人が移動しまくるんで身動きが取れんし、ラサにはしばらくいることになるだろうから、今日はいいや。
部屋に戻ると嫁もだいぶ元気そうにしていた。
なんとか乗り切ったようでよかった。
夕食を終え、宿の屋上にでると太陽が沈むところだった。
こうして見回すと、ラサが山々に囲まれた地だというのがはっきりとわかる。そして神々しい地だということもはっきりとわかる。
夕焼けに包まれるポタラ宮を眺めながら、フーッと一息つくと、何となく体が浮かんでいきそうな気分になった。
今日は疲れたや。


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