2007年12月13日 の出来事 |
ヨーロッパ風チャーハン -チェスキー・クルムロフ-
嫁が本格的に風邪を引いてしまった。
「病は気から」と言うが、寒すぎて気合いも根性も尽きたらしく、あえなくダウン。この旅に出て、うちら夫婦がダウンしたのはこれで何回目になるのだろう・・・。
しょうがないので、今日は一人で町を散策すべく外へ飛び出す。

僕は中学生ぐらいの頃から、ヨーロッパに対して何となく憧れに近い思いを抱くようになっていた。
クラスの友人がカート・コバーンに憧れてボロボロのジーンズを穿くのと同じように、ヨーロッパに憧れてフランス映画を観、ブリティッシュ・ロックを聞き、ドイツ文学を好んで読んだ。
歴史や伝統を重んじ、流行に流されずに、本質的なものを追求するカルチャー。理よりも美、合理性よりも芸術性を追求し、頑なにこだわりを貫き通す人々・・・。
そんなステレオタイプのヨーロッパのイメージがその頃の僕の中にあり、それがとてもクールなものとして映っていた。
もし、レストランのメニューに「アメリカ風チャーハン」と「ヨーロッパ風チャーハン」があったら、迷わず後者を選ぶような、そんな盲目的なヨーロッパ信仰。
ある意味、非ヨーロッパ的な浅薄さでもって、ヨーロッパに対して憧憬の念を抱いていた。
そんな思いも年を経るごとに薄まっていった。
また自分の目でヨーロッパを見たり、ヨーロッパの人々と触れ合ったりしながら、自分の抱いていたイメージと実態の違いというのも何となくわかっていった・・・。
小さな川にかかる小さな橋を渡り終えたところで、教会の鐘が鳴り始めた。その鐘の音に合わせて歌うかのように、鳥たちが甲高い声で鳴き始める。
川のせせらぎと鐘の音と鳥の鳴き声が、赤屋根の町並みにごく自然に溶け込んでいった。

ふと、懐かしい感覚がよみがえる。
僕が思い描いていたヨーロッパのイメージは、もしかしたらこんな感じの町だったのかもしれないなあ・・・。
何となくそんな気がした。
缶ビールを飲みながら歩き周ったせいで、単に酔っ払ってそんなことを考えただけかもしれないが、まあともかく「素敵な町だな」と素直に思えたのはたしかだった。

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