2008年2月11日 の出来事 |
意味不明 -シャシャマネ→アルバミンチ-
「ふう、座れてよかった・・・」
シャシャマネのバスターミナル。アルバミンチ行きのバスを見つけ出し、人の波をかきわけて必死にバスの中に入って席を確保すると、途端に眠気がドッと押し寄せてきた。
腕時計に目をやると、早朝5時半だった。

エチオピアのバスは1日1本しか走っていない。
よほど近い町行きの便を除いて、主要都市間を結ぶバスでも1日1本しか走っていないのだ。
まあこの国の人たちにとっては、生活する上で移動自体があまり必要の無いことだろうから、それはそれでしょうがない。
が、やっかいなのはその出発時間だ。
全てのバスが、なぜか早朝発!
エチオピア全土でほとんど全てのバスの出発時間が、まだ空が真っ暗な早朝5時台なのだ。
しかも前売り券など無く、席は早い者勝ち&1日1本なので、その日の早朝にバスターミナルに行って席取り合戦に負けてしまうと、また次の日の早朝に行って席取り合戦しなければいけないという、なんとも非効率極まりないシステム。
エチオピアン・ルールは、ほんと意味不明だ・・・。
バス以外に交通機関は無いため、朝起きれない人は一生その町から出ることができません。
というわけで、4時半に起きた我々は、停電中で電気のつかない真っ暗な部屋の中で身支度を整え、街灯も無い真っ暗なシャシャマネの町を懐中電灯を照らしながら野グソを踏みつつ30分ほど歩き、バスターミナルでアルバミンチ行きのバスをなんとか見つけて出して、体を捻らせながらやっとこさバスに乗り込んだのだった。
座った席の背もたれは壊れていたが(というか背もたれが無い!)、まあ座れただけでもよかった。
しかし、バスは5時半時点で満席だったにも関わらず、なぜか2時間ほどその場から動かず、7時半ぐらいになってようやく発車した。
やっぱり意味不明・・・。

車内は結構揺れたが、今回は幸いゲロ臭さに悩まされることも無くグッスリと車内で眠ることができた。
途中でバスが故障したりもしたが、昼の3時過ぎには無事アルバミンチの町に到着した。
アフリカ大陸の東側を南北に走る幅数十キロの巨大な溝、アフリカ大地溝帯。「人類生誕の地」とも言われるその裂け目の中にアルバミンチの町は位置している。
いちおう、南部諸民族州の州都というウワサあり。
別にこの町自体には用事は無いのだが、少数民族の集うジンカという村へ行くためにはこの町を経由しなければならないということで、とりあえずやってきたのだった。
バスターミナルを出た途端、耳障りな甲高い声が僕らの周囲に響き渡る。
「ユー、ユー、ユー!」
「チャイナ、チャイナ!」
相変わらずうるさい、ガキたちの声。
というか、アジスアベバやシャシャマネのガキたちよりも相当ヒドい。ガキの数も多いし、ガキの声の甲高さも1オクターブぐらい違う感じだ。
かと思えば、タチの悪そうな男たちが、「こっちに来い。安いホテルあるぞ」などと、超しつこく声をかけてきくるし、ほんと面倒くせー!
空にはペリカンのようなデカい鳥が飛び、路上にはロバが寝転び、人間は突き抜けるほどにウザい。
なんなんだ、この町は・・・。

30分ほど探し回って、ようやく良さげな宿を見つけ出しチェックイン。
1部屋40ブル(約480円)とシャシャマネで泊まった宿より少し高いが、まあ悪くない宿だ。
石鹸とバスタオルが付いているというのもすごい。何か斬新な感じがする。タオルには南京虫が付着してそうだけど。
黒いビニールシートを敷いたベッドの上で、1~2時間ほどユックリ横になった後、早めの夕飯を食べに外へ出かけることにした。
あまり治安の良さそうな町でもないから、暗くなる前に早めに飯を食っておいたほうが良いだろう。

宿から外へ出ると、5秒もたたないうちに、後ろからガキが「ユー、ユー、ユー!」と声をかけてきた。
ほんと何だよ・・・。当然のように無視を決め込む。
「ユー、ユー、ユー!」
「ユー、ユー、ユー!」
「ユー、ユー、ユー!」
いくら無視を続けていても、ガキの甲高い声は止まらなかった。
3分ぐらいずっと言い続けながら、僕らの後を付いて来る。
「うるさいな、もう何だよ!」
あまりのウザさにシビレを切らして後ろを振り返ると、ガキはこちらをジロッと見つめながら手を差し出し、堂々とした声でこう言った。
「1ブル」
誰があげるかっつーの!何の理由があってお前に1ブル払わなきゃいけないんだよ、まったく!
無視してさらに歩き続けると、今度は後ろからガキが石を投げてきた。
おいおい。。
走ってその場を離れ、テキトウな店に入って夕食を取ることにした。
「ああいうのを、クソガキと言うんだろうな・・・」
そんなことをボヤきながら、食後に注文した超コッテリのアボガドジュースをスプーンですくうようにして飲み干すと、何とも言えない疲労感がヒザの関節あたりからジンワリと体全体に広がっていくような感じがした。

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