2008年3月10日 の出来事 |
モロンゴ! -リビングストン-
動物園の夢を見た。
放し飼いにされたたくさんの動物たちが、動物園の中を縦横無尽に騒ぎ暴れまくり、大勢の子供たちがギャーギャーと叫びまくっていた。
早朝6時。
バスの車内で目が覚めると、夢の中で見たシーンと近い状況が目の前に繰り広げられていた。
黒い顔をしたオッサンたちが、薄暗い車内の中、声を荒げてしゃべりまくり、ときおり歌ったり、酒を飲んだりしながら騒ぎまくっていた。
昨晩はすごく浅い眠りだった。
オッサンたちの声はうるさいし、車内は酒臭いし、隙間風は寒いしで、ぐっすりと眠ることなど不可能な状況だったのだ。
しかし、しょうがない。
もはや夜行バスとすら表現できない、このウソみたいなバスだが、この移動さえ乗り切れば、その後には極楽が待っているはずだ・・・。
「モロンゴ!」
黒いオッサンたちの声が響き渡る。
意味はわからないが、やたらと「モロンゴ!」というフレーズが車内で連呼されていた。
築地市場の朝のセリみたいに、「はい、モロンゴ」、「こっちも、モロンゴ」、「いやいや、モロンゴ」みたいな感じの威勢のいい掛け声が、車内に響き渡っていた。
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後日談だが、このモロンゴという言葉についてすごく気になったので、どういう意味なのかネットで調べてみた。
結果、モロンゴとは、
「バカ・ピグミーが実施する長期狩猟採集生活」
ということを意味することがわかった。バカ・ピグミーが操るバカ語の単語のひとつのようだ。
以下、参考URLを記載するので、興味のある方はどうぞ。
◆アフリカ熱帯雨林の生態史―コンゴ盆地北西部におけるバカ・ピグミーのヤム(Dioscorea spp.)利用に注目して
◆バカ・ピグミー(木村大治著「共在感覚-アフリカの二つの社会における言語的相互行為から」より)
というわけで、車内の黒いオッサンたちが表現したかったのは、「いまオレたちってモロンゴっぽくない?」ということだったのかもしれないが、まあ今となってはどうでもいいや。
グッスリ眠れてご機嫌なドライバーは、「出発シンコー!」みたいな掛け声をあげて、リビングストンへ向けてバスを再出発させた。

あいかわらずトロトロ進む、このモロンゴ的なバス。
途中で客を乗せたり降ろしたりしながら、チンタラチンタラと進む。
結局、リビングストンに着いたのは昼の11時頃ごろだった。
7時間で着くと思って昨日の昼に乗り込んだバスは、待ち時間と消灯時間あわせて、合計21時間を費やして、ルサカからリビングストンへと到着したのだった。
まあでも、何はともあれ目的地に到着だ!
ジョリーボーイズという評判の宿を探し出し、そこへチェックイン。
ドミトリーだけど、キッチンはもちろん、ビリヤード台に卓球台、プールまであって、すごく設備が充実しているいい感じの宿だ。
これまでのアフリカとは大違い。さすが観光地!

でも町を散策してみて、この気の利いた感じは、観光地っていうのだけが理由ではないのかもな、と思えてきた。
町並みにしろ建物にしろ何にしろ、全般的に土台のところでこれまでのアフリカとは、ちょこっと感じが違うのだ。
たぶん僕らは、本日をもって「南部アフリカ」という新たなエリアに突入したんだと思う。
これまでとは毛色の違う、別のアフリカ世界に足を踏み入れたのだ。
公用語が英語というのもあるかもしれないが、これまでより西欧に近いような雰囲気、もっと言うと南アフリカに近いような雰囲気(行ったことないけど)が、リビングストンの町には漂っていた。
南ア系の大きなスーパーで食材を色々と買いあさる。
こんなにデカいお店はナイロビ以来。これから楽しい自炊生活が始まるぜ~!

宿に戻ってシャワーを浴び、この5日間の汚れ落とし。
いやあ、こんなに気持ちのいいシャワーは初めてかも。色んなものが取り払われて、心身ともに生まれ変わったような気がします。
で、買ってきた食材を使って豪華なディナー。
5日間がんばってきた甲斐があったなあと思える、非常に素晴らしい夕食でございました!
うん、我ながらがんばった。
夜は、白人客たちが酒飲んで暴れててすごくうるさかったけど、まあ昨晩のモロンゴ状態よりは全然マシだなと思いながら、ドミトリーのベッドに深く深く体を沈め、深い深い眠りの世界へと突入していったのでした。

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