2008年4月13日 の出来事 |
海峡を越えて -フェズ→アルヘシラス-
ジブラルタル海峡沿いの道を港のほう目指して歩いていく。
その厳めしい海峡の名前とは対照的に、そこにはソヨソヨと穏やかで爽やかな風が吹き、緑あふれる海岸には平和な昼下がりの風景が広がっていた。
ユラユラ揺れる吊り橋と黒い砲弾、そしてコンバットのテーマ曲というのが、僕の中でのジブラルタル海峡のイメージだったのだが、ここには全く微塵たりともそんなものは存在していなかった。たけし城とはやっぱり違うのだ。

今日はフェズから満員の列車に乗って、ここタンジェの町までやってきた。
モロッコ北部にある海に面したこの町からは、ジブラルタル海峡を渡る国際フェリーが頻繁に出ている。情熱の国スペインへと向かうフェリーだ。
海を渡ってヨーロッパへ・・・。
この海峡を渡るという今日のイベントに、何となくロマンのようなものを感じていた僕らは、タンジェの駅からフェリーの出る港までの数キロの道のりを、少し気分に浸りながらゆっくりと歩いていたのだった。
がしかし、歩きながら話していた「すもうでポン」の話題が最高の盛り上がりをみせてきたぐらいタイミングで、嫁が「もう歩くのムリ!」とギブアップ宣言。
どうも、バックパックのあまりの重さに耐え切れなくなったようだ。
まあ僕も正直歩くのがしんどくなってきたところではあったので、嫁の言い分を素直に聞き入れ、路上でタクシーをつかまえて、ロマンのカケラも無く、港までビュンと向かったのでありました。

港のチケット売り場で、フェリー乗船券を購入。
ちょっと一息つきながら再びロマン・モードに入ろうかと思って、出発時間を確認すると、チケットには17時発と書かれていた。
しかし時計をのぞきこんでみると、現在時刻はなんと16時54分。
あと、6分しかない!!
モロッコの出国手続きとかもあるし、6分間じゃとても間に合わないだろうと思いながらも、急いで色んな手続き。
さっきの「すもうでポン」の話の続きをしたいけど、もうそれどころじゃない。
階段を上ったり下りたり、アジア人嫌いの出国管理官のオッサンにすごい剣幕で怒鳴られたりしながら、とりあえずドタバタ。
「もう絶対ムリだよ!」とヒステリックに嘆く嫁をなだめながら、モロッコの国境を抜けて、船着場に到着したときには、すでに17時30分を回っていた。
が・・・、
船着場にはマイペースな感じでフェリーが普通に停泊しており、係員たちが特に悪びれる様子も無く乗客たちをその中へと誘導していたのだった。
どうやら30分は誤差の範囲内だったようです。よかった、よかった・・・。

出発が遅かったのを除いては、いたってフェリーは快調に進み、わずか数十キロの幅しかないジブラルタル海峡を越えて、30分ほどでスペイン側へと到着した。
イミグレで簡単な入国手続きを行い、晴れてスペインに入国。
情熱の国にやってきたぜ~!
港からは、フェリー会社が手配してくれた無料タクシーに乗ってアルヘシラスの町のほうへ。
時差とサマータイムのせいで、アルヘシラスの町に到着したときには、すでに時刻は夜8時を回っていた。
しかも日曜日ということで町はひっそりと静まり返っていて、宿が見つけられるかどうか不安になったが、偶然にも宿屋街をすぐ近くに発見。そこでテキトウな宿にチェックインした。
しかし、宿代は昨日まで泊まっていたムハンマドの宿のなんと3倍!!
あのシャワー代がものすごく可愛く思えてしまうほど、スペインの物価は高いようだ。
節約のため、夕食はトマトとか買ってきてテキトウに済ませたが、それでもこれまでの物価感覚からしたら、劇的にお金がかかってしまった。
まあヨーロッパなのでこんなものなんだろうけど、これから先の生活が怖いな・・・。

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