2008年5月17日 の出来事 |
絶海の孤島 -イースター島-
空港近くの宿へと到着後、ひとまず荷物を部屋に置いて周辺を軽く散策していたら、遠くのほうから心地の良いさざ波の音が聞こえてきた。
「この先には海が広がっているのだろうか?」
音に導かれ、両脇に緑が生い茂る茶色い小道を進んでいく。
数百メートルは続いているだろうその小道には、まったく人の気配が感じられなかったが、そこに響き渡る波の音は、歩み進めるにつれその存在感をどんどん増していった。
それが爽やかなさざ波なんかではないということに途中で気付きながらも、さらに小道を進んでいくと、ミヒノワというキャンプサイトを越えた所で、前方に広がる大きな海原が目に飛び込んできた。
絶海の孤島。
その言葉が頭に真っ先に思い浮かんでくるような光景がそこには広がっていた。海岸沿いには、風とともに激しい音を響かせながら、荒々しい波が凄まじい勢いで打ち寄せていた。
これに飲み込まれたらひとたまりも無いだろうな、と思わせるようなその荒波は、岩にぶつかり白い飛沫をあげて砕け散りながらも、際限なく押し寄せ、この島に向かってまさに波状攻撃をしかけているように思えた。
ものすごい迫力、躍動感だった。
その青い波と白い飛沫は、青い空と白い雲に風景の中で隣接しているにもかかわらず、途方も無く色鮮やかに見えた。

太平洋に浮かぶ火山島、ラパヌイ。
別名イースター島と呼ばれるこの島は、南米大陸の国チリに属してはいるが、実際はポリネシアの東端に位置する全周60キロほどの小さな島だ。
顔の彫りが深くて皮膚の色が浅黒く体系はポッチャリ型、というのがポリネシア系の人々の典型的な特徴なのだそうだが、宿のオバちゃんをはじめこの島に住む人々の多くは、まさにその特徴にピッタリと当てはまっていた(ちなみに元横綱の曙もポリネシア系のハワイ人だ)。
千を越える島々が存在するポリネシアだが、その中でもこのイースター島は特に孤立した島で、半径400キロ以内に他の島がひとつも無いという、離れ小島、絶海の孤島である。

イースター島に来た目的はもちろん「モアイに会うため」だったのだが、先ほどの打ち寄せる荒々しい波の様子を眺めていたら、なんだかこの島自体に不思議な魅力を感じ始めるようになっていた。
この島には、これまで他で目にしたことが無いような驚異的な自然、圧倒されるような風景がたくさんあふれているような気がし始めたのだ。
花見における桜と酒の関係のように、まずはこの島の自然を堪能しながら、それとともにモアイも愉しむ、ぐらいのスタンスでもいいのかなと思ったりした。

まあとりあえず、この島の探索は明日以降にやるとして、今日はマッタリ。同じ宿に泊まっているハルナちゃんと話したりしながら、ユッタリとした時間を過ごした。
ちなみ彼女、モアイが大好きらしく、「客のツアー同行でイースター島に行けるかもしれない」という理由で旅行会社に就職したらしいのだが、何年か働いた後にそれが無理だということに気付き、最近会社を辞めて世界一周の旅に出て、そして念願のイースター島に僕らと同じ飛行機に乗って今日たどりついたのだそうだ。
ん~、おめでとうございます。しかしモアイは人気だねえ。
僕は小学生の頃、グラディウスの3面がどうしてもクリアできなくて、モアイがすごくトラウマだったけどね。というか、途中で微妙に早くなったりするあの3面の音楽がすごく耳障りだった。
まあどうでもいいや。
あとこの島は絶海の孤島なだけあって、お店に売ってるモノがものすごく高い!
商店に行くと、しなしな状態のレタスが1個で1,200ペソ(約300円)という、サンティアゴで見た価格の2~3倍もの値段で売られていた。
レタスがこの島に置いてあること自体すごいことなんだけど、でも高いのは高い。
というわけで、しばらくひもじい食生活が続きそうだけど、でもイースター島探検、すごく楽しみだ。

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