世界一周 かけあし夫婦旅行 - かけてこ

かけてこ ~世界一周かけあし夫婦旅行~

バックパック背負って世界に飛び出した夫婦の、かけあし世界一周の模様をつづったバックパッカー旅行記です ⇒サイト案内

2008年7月 2日 の出来事

混乱はホウレン草を揚げた -リマ→キト-

エクアドルでは米ドルが使われている。

世界中を見回してみると、たとえばベトナムやカンボジアなどでは米ドルが自国通貨と同じようにそのまま使用できるし、アフリカ諸国ではビザ代など米ドル払いだったりする。日本でも沖縄あたりだと普通に米ドルが使えたりするし、ヨドバシカメラなどでは米ドル払いも可能だったりする。

なので「米ドルが使われている」という表現だけだと、たいしてエクアドルも珍しい国ではないじゃないかと感じられるかもしれない。

しかし、この国の状況はそれらとは一線を画しており、根本のところで大きく異なっている。

この国では「米ドルしか使えない」のだ。

つまりエクアドルは、自国通貨が持たず、米ドルが法定通貨となっている、かなり珍しい国なのだ。

まだ記憶に新しい20世紀末、西暦2000年にこの国は自国通貨を放棄した。

当時発生していた、国境紛争やら、クーデータやら、火山の噴火やらで国内情勢が大混乱状態だったエクアドルでは、経済不安から自国通貨スクレの大暴落が発生し、激しいインフレが巻き起こっていた。

それを解消するために採用されたのが、自国の通貨を捨て、米ドルを法定通貨とするという政策だった。

一応、そのドル化政策は成功したようだが、今日においてもその状況がイビツであることに違いは無い。金融政策はアメリカ任せなわけだし、たとえ金融不安が起きても自国の中央銀行が通貨を供給することもできないのだ。

そんなイビツな国エクアドル。

リマから飛行機に乗り、このエクアドルの首都キトへと到着したのはお昼3時過ぎのことだった。

インフレの話やドル化の話は前々から知っていたので、「たぶんエクアドルの物価はそこそこ安いんだろうな」とは思っていたのだが、旧市街の中にある目的の宿へ到着し、そこで宿代を聞いたとき、そのあまりの安さにちょっと驚いてしまった。

なんと1泊4ドル!

しかもドミトリーではなく1部屋の料金がこれなのだ。つまり2人分で4ドル。

これはもちろんボリビアやペルーよりも安いし、4ドルってことは1部屋500円でお釣りがくるってことだから、インドやエジプト並みの安さということになる。

奇しくもこの宿の名前はスクレ。かつてこの国で使われていた通貨と同じ名前なのであった。

まあでもスクレは、キトの中でも特別安い部類に入る宿のようだった。

なぜなら、ここは連れ込み宿だからだ。

しかも宿内での盗難も多く、泥棒宿だというウワサもある。

にもかかわらず、スクレは多くの日本人旅行者の根城となっており、南米屈指の日本人宿としてその名を響かせている。宿泊客のほとんどは日本人であり、宿内には日本語が普通に飛び交っていた。

たしかにこの値段で、キッチンもあって、ホットシャワーも一応ちゃんと使えて、しかも旧市街の真ん中という好立地なのだから、節約志向の日本人旅行者にとっては非常に魅力的だ。窓の外に広がる世界遺産の風景も趣があって素晴らしい。

多少あえぎ声が聞こえてこようが、イカ臭さがほのかに漂っていようが、この好条件であれば全然許容範囲内なんじゃないでしょうか。まあ貴重品が盗まれたりしたら困るけど。

ただ、僕らは値段が安いからという理由ではなく、日本人が多いため色んな情報を収集することができそうだということで、この宿を選んだのだった。

僕らの次の訪問予定地は、あのガラパゴス諸島。

キトから飛行機に乗ってガラパゴスへ行けるという情報は知っていたが、それ以外は全くといっていいほど予備知識が無く、ガイドブックの類も持ってないので、どうにかして情報を集める必要があったのだ。

そんなわけで、ところどころに変なシミが付いているベッドの上で小休憩した後、早速、宿の共有スペースで情報ノートを読み始めた。

さすがは南米屈指の日本人宿というだけあって、情報ノートは数冊あり、それぞれ厚みもあってかなりたくさん書き込みがされていた。

この宿の周辺情報や、宿内での盗難防止方法、宿の従業員のあしらい方、キト市内の観光情報など、いくつもの有用な情報が旅人たちの手により記されており、なかなか濃密な情報ノートだと感じた。

もちろんガラパゴス情報も数多くあり、かなり参考になりそうなことが細かく記載されていた。

が・・・!

僕らが最も興味をひかれたのは、とあるページに記載されていた中華料理屋情報だった。

それによると、どうも新市街の近くに「玉面館」というすごく美味しい中華料理屋があるとのこと。餃子が特にウマいらしい。

しかも他のページにも玉面館に関する情報が載っており、そのすべてに「美味しかった」というコメントが記されていたのだった。

それらのコメントを読んで、ヨダレがダラダラ垂れてきてしまいそうな状況に陥ってしまった我々夫婦は、その場で情報ノートをバタンと閉じ、今日の情報収集はこれでお開きにして、ダッシュでその中華料理屋へ飯を食いに出かけたのだった。

昨日も一昨日も中華料理だったけど、美味しければ中華料理は何日連続でもいいのです。

玉面館は、Mannels Conizaresというトロリーの駅のすぐ近くに店を構えていた。

寡黙でクールな老板が店を切り盛りしていたのだが、彼の表情を眺めていたら何となく味が信頼できそうな気がしてきたので、思い切って4品注文することにした。

注文したのは、酸辣湯と麻婆豆腐と春巻と餃子。もちろん白米も付けて。

お味のほうは・・・

思わず「ウメー!!」と嫁を顔を見合せながら叫んでしまうぐらいに、ものすごく美味しかった。

これまで中国以外でも色んな国々で中華料理を食べてきたが、ここの中華料理はそれらの中で間違いなく一番美味しかった。

特に餃子は評判通り絶品で、もうこんな美味しい餃子は食べたことが無いってぐらいに美味しかった。久しぶりの餃子だったので自分の中でちょっと過大評価している面もあるかもしれないが、でもそれを差し引いても、素晴らしい味であることは間違いなかった。

いやあ、来てよかった。

ちなみにこの玉面館のメニューには日本語も併記されていたのだが(スクレに泊まっている日本人がよくやってくるから?)、しかしその日本語は全くと言っていいほど機能していなかった。

もう、誤訳というかテキトー訳というか、記載されている日本語がひどくメチャクチャなのだ。

例えば、ニラ玉は「ニラネギは卵と揚がった」と書かれていたし、空心菜の炒めものは「混乱はホウレン草を揚げた」などと書かれていた。

そして鴨スープにいたっては「朝飯前」などと書かれていた。なんじゃそりゃ。

まあしかし味がウマいのはたしかなので、そんな日本語に負けずに、また食べにこようと思う。というかこれから先、絶対何回も通うことになるだろうと思う。

そんな感じで、エクアドルは初日からなんだかいい感じです。



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comments

はじめまして。

時々読みに来ていたのですが(HPの方も)、思わず玉面館に惹かれてしまいました。ブルーベリーズカフェも懐かしかったけれど。

あそこ、ホントに美味ですよね。
スクレの宿から遠くてちょっと不便だけれども、通う価値がある店って感じで。でも、どうやってあのお店を知ったのだろう…とも。
ブログの方もいよいよ残りわずかな感じですが、また楽しみに読みに来ます~。

  • かず
  • 2010年3月25日 21:50




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