2008年7月14日 の出来事 |
中南米の首都で昼寝 -マイアミ-
「あー、うるさいなあ・・・」
修学旅行中らしき高校生たちの騒がしいしゃべり声で目が覚めた。
時計を見ると、朝7時。目をこすりつつゆっくりとベンチから体を起こす。
それにしても、体がダルい。。
周りの高校生たちは、朝7時とは思えないぐらいの超ハイテンションで他愛も無いおしゃべりを楽しんでいるようだったが、それとは対照的に、僕らは超ローテンションで塩をかけられた青菜のようにグッタリしおれていた。
昨夜は眠れたことは眠れたのだが、ベンチの寝心地が悪かったため、体全体が軽く悲鳴をあげている。昨日のイミグレ疲れも全然とれてないようだ。
でもまあしょうがないので、どうにかがんばって体を奮い立たせ、ヒィヒィ言いながら重いバックパックを背負って空港のバスに乗り込み、マイアミビーチのほうへと向かったのだった。
ここマイアミは「中南米の首都」とも言われている。
その理由は、この町がカリブ海諸国を含めた中南米全域のフライトの要所となっているためだ。つまり、さっきまで僕らが寝てたマイアミ空港は、中南米における一大ハブ空港だったわけだ。
上の地図を見ても、マイアミが位置的にものすごくラティ~ノでカリビア~ンな町だということがわかるだろうと思う。
実際、この町の人口の半数以上が、ヒスパニックと呼ばれるスペイン語を母国語とする人たちで占められているそうだ。英語を話すことができない人も相当いるらしい。
「そうは言っても、アメリカの町なのに中南米の首都って呼ぶのはおかしい!」
と、ヒスパニックに、・・・じゃなくてヒステリックに怒り出す人もいるかもしれないけど、そこらへんは大目に見てあげてもいいんじゃないでしょうか。日本だって、千葉県に新東京国際空港があったりするわけだし。
まあそれはさておき、バスに乗ってマイアミビーチを目指した我々だったわけですが、これがまた「なんだかなあ」という感じの道のりだったのでありました。
バスの中で声をかけてきた、デヴィッド・リンチの映画に出てきそうな老夫婦の指示に従ってバスを何度か乗り換えたんだけど、どうもその指示が間違っていたようで、目的地と全く違うところで降ろされてしまったのだ。
しかも降りたとき、外はスコールのような激しいどしゃ降り状態。さっきまでは晴れまくってたのに・・・。
ちなみにアメリカのバスには「お釣りを返す」とか「両替する」とかいうサービス(?)がないため、バス代3ドルを支払うために、手元の5ドル札を他の乗客に「プリーズ、プリーズ」と頼み込んで両替してもらうという面倒くさい作業までやらなきゃいけなかったのだった。
ふう、しかし疲れるなあ。。。

そんなこんなで、なんとかマイアミビーチ近くの目的の宿Jazz Hostelに到着。
これで一旦ゆっくりできるぞ、と中に入ったはいいものの、受付の従業員の言葉を聞いて耳を疑ってしまった。
事前にインターネットで宿泊料金を調べてここに来たわけなのだが、それとはまったく違う価格を従業員が提示してきたからだ。
当然「これはおかしい!」と問いただす我々夫婦。が、従業員は平然とこう言ってのけたのだった。
「あれはネット予約価格だからね」
どうやら、宿泊料はネットで予約すると16ドルだけど、予約無しで来ると23ドルになるのだそうだ。
なんと40%以上もの上乗せ!
「ネット上に出てるような料金は定価だから、予約無しで行ってその場で交渉したほうが安くできる」という感覚を世界を旅するうちに身に着けていた僕らにとって、この出来事はけっこう衝撃的だった。
高級ホテルならまだしも、地域最安値クラスの安宿でもこんなルールが適用されるなんて・・・。
念のため、近くにあった別の安宿もあたってみたのだが、そこも同じようにネットで調べた価格より40%以上高い金額を提示してきたので、もうそこで観念。。
値切り交渉も拒否され、しぶしぶ1人23ドル(+税金3ドルほど)を払ってJazz Hostelに泊まることに決めたのだった。しかしドミトリーでこの値段って、やっぱ高いよなあ・・・。
が、ここでまた問題が!
チェックインは午後2時からなので、それまでは部屋に入ることができないと言われてしまったのだ。
でたよ、このパターン・・・。
ちなみに現在、午前9時。しょうがないので荷物だけ宿に置かせてもらい、外をプラプラすることにした。
やっぱ、疲れるなあ。。。

高級リムジンが走るセレブなマイアミの町を散策したりしながら時間をつぶし、5時間後の午後2時にようやくチェックイン。
部屋で一息ついた後、天気も良くなってきたので本格的にビーチへ向かうことにした。
ビーチには、想像していたのとだいたい同じような光景が広がっていて、なんだかちょっとワクワクした。
ヤシの木と白い砂浜、そしてエメラルドな青い海!
まさに、リゾートって香りのプンプン漂うビーチだった。家族連れやカップルなど、多くの人たちが楽しそうに海を満喫していた。
これまで旅先で訪れたビーチは比較的静かなところが多かったが、それらとは違って、ここはかなり賑やかなビーチだった。
さすがは世界的に有名なマイアミビーチ。
とりあえず海に入って3分ぐらい遊んだ後、ビーチに寝そべって、目的の昼寝を楽しむことにした。
あ~、ようやくラクになれた・・・。

で、結局1~2時間ほどそこで寝ていた。
いつもの僕だったら、数メートル先に並んでいる金髪の女の子たちのお尻が気になって、なかなか寝付けなかったことだろうが、今日は疲れがすごくたまっていたようで、かなりグッスリ熟睡することができた。
嫁によると、どうやらイビキまでかいていたらしい。かなり肌も焼けたようで、体全体がちょっとヒリヒリする。
あー、でも満足です。なんたってマイアミビーチで念願の昼寝ができたんですから。
やっぱり昼寝は、コタツかマイアミビーチですね。

日が暮れてきたので、宿へ戻り適当に自炊して夕食。
で、やたらと温度調節の難しいシャワーを浴びた後、宿の共有スペースでゆっくりとインターネットを楽しむことにした。
やっぱアメリカは先進国なだけあって、南米とかに比べてネット回線が速くてよい。YouTubeとかもサクサク見れるし、快適、快適。
しかし夜9時頃・・・。
20歳ぐらいの宿泊客の1人の女性が、そんな僕の快適タイムを破壊してしまった。
彼女は共有スペースの前面に立ち、身振り手振りを交えながら、大声で独演会を始めたのだ。
「私はアメリカが大好きなの!皆もその気持ちわかるでしょ?」
延々と続く彼女の主張に対して、その場にいた十数名の宿泊客たちは、ウンウンとうなずいたり、彼女と激しく意見を交換し合ったりしていたのだが、僕には全く意味不明でしかなかった。
まあ、言いたいことはわかるっちゃわかるけど、ねえ・・・。
うかうかしてると、「そこのパソコンやってるあなたは、これについてどう思う?」とか指名されそうな勢いだったので、その場をそそくさと退散。不本意ながら部屋へと戻り、早めの就寝となったのでありました。。
しかし郷に入っては郷に従えと言うけれど、巨大すぎるステーキとか、カラフルすぎるケーキとか、毎食コーラを1.5リットルとか、ヒラリー・クリントンの笑顔とか、そういったものと同じように、やはり僕には彼女のこの行動がさっぱり理解できなかった。
アメリカってのは、やっぱりよくわかりません。
まあそんなわけで、アメリカを一旦脱出して、明日からメキシコへと向かいます。

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