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      <title>世界一周　かけてこブログ</title>
      <link>http://www.kaketeko.com/blog/</link>
      <description></description>
      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2008</copyright>
      <lastBuildDate>Wed, 19 Nov 2008 00:20:00 +0900</lastBuildDate>
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            <item>
         <title>ラスタ村へ（２） -シャシャマネ-</title>
         <description><![CDATA[<p>「ここがナイアビンギ教会だ。入るぞ。」</p>

<p>バイタクから降りた悪ガキは、目の前の壁の向こう側を指差しながら、僕らに向かってそう言った。</p>

<p>逃げるか…。</p>

<p>一瞬そう思ったが、こんな辺鄙な場所からどうやって逃げればいいのか方法がサッパリ思い当たらなかったし、逃げたところで、あっという間に悪ガキの仲間たちに取り囲まれてしまうに決まっている。</p>

<p>タメ息をつきながら空を見上げると、動物園でしか見たことないような大きな鳥が飛んでいた。</p>

<p>コイツの言うことに従うしかないか…。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080209_04.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>「入場料はかかるのか？」と聞くと、悪ガキは「オーケー、オーケー」と、返事にならない返事を返してきた。</p>

<p>一応、「お前にお金を払うつもりもないし、入場料も払うつもりないから！」と念を押してみたが、悪ガキはクギを刺されたヌカドコみたいに僕の言葉をユラリとかわし、「オーケー、オーケー」と言いながら、ナイアビンギ教会と呼ばれている敷地の中へと入っていった。</p>

<p>んんん…。</p>

<p>バイタクのドライバーに「頼むから、帰らずにここで待っててくれ」と告げ、悪ガキに続いて中へと入る。</p>

<p><br />
門をくぐると、10メートル四方の庭のような空間が広がっており、その庭の先のほうにラスタカラーでペイントされた平屋の建物が見えた。</p>

<p>庭の横半分には、高さ１メートルぐらいの垣根のようなものに囲まれた、壁の無い屋根付きの小屋があった。垣根と屋根との間から中の様子が見える。</p>

<p>「ここでミサが開かれるんだ」</p>

<p>悪ガキは、小学校の校庭にある相撲場みたいな感じのその小屋を指して、そう言った。</p>

<p>嫁は相変わらずビクビクした顔付きで、「早く帰りたい」という表情を顔一杯に浮かべていたが、僕はその小屋の様子を見て、ほんの少し安心した。</p>

<p>というのも、その小屋の外観が、以前に写真で見たことのある、ラスタ村の教会の様子とソックリだったからだ。</p>

<p>「この悪ガキも、普通に案内してくれてるだけなのかも…」</p>

<p>そんな気持ちが芽生えそうになってきたとき、後ろのほうから、ガタンという音が突然聞こえてきた。</p>

<p>気になって振り返ると、ＮＢＡの選手のように超ゴツくてデカい、サングラスをかけたドレッドヘアーの男が、入口の門をユックリと閉めているのが目に入ってきた。</p>

<p>サングラス越しに、その男と目が一瞬あった気がしたが、本能的に思わず目を伏せてしまった。</p>

<p>「金とカメラは取られてもしょうがないけど、アイツにボコられるのだけはイヤだ…」</p>

<p><br />
悪ガキに言われるまま、庭の奥にあるラスタカラーの平屋の建物に入る。</p>

<p>建物の中は、教会というよりも普通の住居のような雰囲気だった。10畳ぐらいの部屋の中に、絵や写真などが飾ってある。</p>

<p>ミュージアムと言うにはあまりに展示物が少なかったが、悪ガキはこの部屋のことを「ミュージアム」と呼んだ。</p>

<p><br />
ほどなくして、部屋の奥から一人の人物が現れた。</p>

<p>巨漢の体をユッタリとひきずりながら部屋の中央までやってきたその人物は、トローンとした目をこちらに向けて、低く太い声でこう言った。</p>

<p>「ハロウ…」</p>

<p>こんなに焦点があっていない、ボンヤリとした人間の目を見たのは初めてだった。右目と左目の均衡がまったく保たれていない。</p>

<p>右手と右足、左手と左足を一緒に振りながら大行進している兵隊たちのパレードを思い起こさせるような、そんな幻想的で不思議な顔だった。</p>

<p>ラスタカラーに身を包み、黒い肌に立派な白いヒゲをたくわえた長老のようなその人物のことを、悪ガキは「ママ」と呼んだ。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080209_05.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>染み付いたような香ばしいあのニオイと煙がウッスラと立ち込める部屋の中、悪ガキは「何かママに質問はないか？」と聞いてきた。</p>

<p>が、ママの存在感に圧倒されて、質問がまったく頭に浮かんでこない。心臓の高鳴りはだいぶ収まっていたが、僕の頭の中の混乱の度合いは深まっていくばかりだった。</p>

<p>「今日のミサは何時から？」</p>

<p>ママの不思議な雰囲気に親しみを覚えたのだろうか、さっきまで黙りこくっていた嫁がママに対して声をかけた。</p>

<p>そうだ、ミサに参加するためにここに来たんだった。</p>

<p>するとママは相変わらず低く太い声で、ユックリとこう答えたのだった。</p>

<p>「ノー、トゥデイ…」</p>

<p>どうやら今日はミサは無いらしい。今日はミサが開催される土曜日のはずだが、ママが無いと言うんだから無いんだろう。</p>

<p>ちょっと残念ではあったが、もうこの場にいる理由が無くなったことで、正直かなりホッとしている自分がいた。</p>

<p>もう少しママの観察を続けたい気持ちもあるが、やはりこの封殺されたような状況を一刻も早く脱したかった。</p>

<p>悪ガキに「じゃあ、帰るから」と告げ、嫁の手を引いて足早に部屋を出ていく。</p>

<p>しかし、門の前にはさっきのＮＢＡドレッド男が立っていた。</p>

<p>そして、案の定、「入場料を払え」と言ってきたのだった。</p>

<p>んんん…。</p>

<p>一応、悪ガキに向かって「さっき入場料払わないと言ったよな」と声をかけてみたが、僕の言葉はまた、悪ガキのヌカドコの中にブニュブニュっと意味も無くヌメリこんでいく。</p>

<p>僕の顔をフンッと言いながらつぶしてしまうことができるほどの巨大な黒い手の平をこちらに差し出して、ＮＢＡドレッド男は太く低い声でこう言った。</p>

<p>「10ブル」</p>

<p>意外にも入場料は安かった。</p>

<p>法外な金を要求してくるかと思っていたが、請求されたのは10ブル（約120円）。普通の入場料って感じの値段だ。</p>

<p>まあ何でもいいや。とりあえず二人分の20ブルを黒い手の上に置いて、そそくさと門を出る。</p>

<p>門の前には、バイタクのドライバーが立っていた。</p>

<p>ぜんぜん期待していなかったが、ちゃんと待っててくれたようだ。</p>

<p>「早く、早く、逃げよう」</p>

<p>泣きそうな声を出しながら焦りまくりの嫁をなだめ、ゆっくりとバイタクに乗り込む。よし、後はシャシャマネの町へ戻るだけだ。</p>

<p>しかし…</p>

<p>バイタクのエンジンがブルルンと音を立てて出発しようとしたとき、悪ガキが門から顔を出し、「待てよ！」と言いながら近づいてきた。</p>

<p>そして、あっという間に、バイタクの横側の棒をつかみ、体を横乗りさせてきたのだった。</p>

<p>「オレにガイド代をよこしな！」</p>

<p>やはりコイツには下心があったようだ。タダで案内するわけがないと、はじめから思ってはいたけれど。</p>

<p>ただ、この悪ガキがやたらとニヤニヤしていること、そして本当に教会に案内してくれたということ、さらに要求してきた金額が30ブル（約360円）だけだったということで、ちょっと安心したのは確かだった。</p>

<p>カメラを奪おうとしているわけでもなく、暴力をふるおうとしているわけでもなく、欲しいのは30ブルというお金だけなのだ。</p>

<p>とはいえ、できることなら金を払いたくないし、そもそも払う筋合いはない。出会ったときから「金は払わない」とさんざん言いまくってるのだ。単なる金の問題だけじゃなくて意地の問題もある。</p>

<p>というわけで、ムシ。</p>

<p>そのうちあきらめて、バイタクから降りるだろうと思ってムシを決め込む。</p>

<p>が、悪ガキはしつこく金を要求してくる。</p>

<p>それに対して嫁はひたすら、払いのけるようにして手をバタバタさせながら、壊れたオモチャみたいに「ノー、ノー！」と言い続ける。</p>

<p><br />
そんなやりとりがしばらく続いた後、バタバタする嫁の手が軽く悪ガキの体に当たり、バイクの横側の棒につかまってバランスを取っていた悪ガキの体がバイタクから落ちそうになってヨロめいた。</p>

<p>そして次の瞬間、その場の空気が一変した。</p>

<p>「オレを本気にさせる気か…？」</p>

<p>その言葉とともに悪ガキの口元のニヤニヤは消え、目つきが豹変した。</p>

<p>死神のような残酷な目つきに変わった。</p>

<p>さっきのママのトローンとした目とは対極にあるような、激しく鋭い、刺さるような目つきだったが、その「異様さ」という点はお互いに共通していた。</p>

<p>そしてその右手は、ポケットの中にあるナイフらしきものをつかんでいるようだった…。</p>

<p>やばい！！</p>

<p>とっさに財布から30ブルを取り出して悪ガキに渡し、ドライバーに大きな声で「ゴー！」と言っていた。</p>

<p>悪ガキはお金を受け取ると、軽く舌打ちをしながらバイタクから離れ、そしてそれ以降追いかけてこなくなった。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080209_06.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>バイタクがシャシャマネの町へ到着するまでの間、隣で嫁がずっと泣いていた。相当、怖かったのだろう。</p>

<p>しかし冷静になってよくよく考えると、有料とは言え、悪ガキも普通に案内してくれただけのような気もするし、まあタチは悪いけど、そこまで酷いボッタクリではなかった気がする。</p>

<p>「ラスタ村は危ない」という先入観のせいで、ムダに恐怖を感じてしまった点があったのは否めない。</p>

<p>でもまあ、さっきの悪ガキの目つきは本当に凄かった。あのまま拒否し続けたらどうなっていたんだろうか…。小遣いみたいなカツアゲ程度で済んでよかったと言うべきかもしれない。</p>

<p>今回の件は、反省すべき点がかなり多かったし、これからは色々と気をつけよう…。</p>

<p>このバイタクのドライバーにも感謝しなきゃ。</p>

<p>ドライバーに握手しながら礼を言い、シャシャマネの町に降り立つと、足がちょっとフラフラするような気がした。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080209_07.jpg" width="320" height="240" /></p>]]></description>
         <link>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080209_2.html</link>
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                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">24.エチオピア</category>
        
        
         <pubDate>Wed, 19 Nov 2008 00:20:00 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>ラスタ村へ（１） -シャシャマネ-</title>
         <description><![CDATA[<p>コンコンコン･･･。</p>

<p>誰かがドアをノックする音で目が覚めた。</p>

<p>フラフラしながら音の鳴るほうに向かって歩いていきドアを開けてみると、そこには宿の従業員が突っ立っていた。</p>

<p>そして手のひらを差し出しながら、ぶっきらぼうにこう言った。</p>

<p>「今日の宿代を払ってくれ」</p>

<p>どうやらこの宿は、毎日宿代回収制のようだ。朝一で回収しないと資金繰りが苦しいのかもしれない。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080209_01.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>眠い目をこすりながら財布から25ブルを取り出して宿代を支払い、時計の針に目をやる。</p>

<p>10時。</p>

<p>エチオピア時間の10時だと午前４時になるが、時計の針をエチオピア時間に合わせた記憶も無いし、外の明るさからしても普通に午前10時のようだ。</p>

<p>腹が減った。</p>

<p>朝食に何か甘いものが食べたいなあと思い、エジプトで買ったチョコレートを取ってくれと嫁にたのむ。</p>

<p>と、しばらくしてから「ギャッ！」という嫁の声が部屋中に響き渡った。</p>

<p>ビックリして振り返ると、泣きそうな顔をしながら嫁がこうつぶやいた。</p>

<p>「ネズミに食われた･･･」</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080209_02.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>大切な食糧を食われてしまいちょっと腹が立ったが、依然として腹は減っているので、少し早めの昼飯を食べることにした。ブランチってやつ。</p>

<p>また宿併設のレストランで食ったのだが、相変わらずなかなかの美味。まあ、あくまで「なかなか」だけど。</p>

<p><br />
さて、今日はラスタ村へ向かう。</p>

<p>毎週土曜日に教会でミサが行われてるらしいのだが、今日は丁度いいことに土曜日なのだ。</p>

<p>ミサは夜に開かれるかもしれないが、ラスタ村の状況もよくわからないし、いきなり夜に行くのも危険そうなので、日の出ている時間帯に早めに向かうことにした。</p>

<p>旅先の情報ノートで、これまでラスタ村についての記載をいくつか目にしたことがあるのだが、そのほとんどが「あそこは危ない」という感じのものだった。</p>

<p>身ぐるみはがされて、ボコボコにされてる旅行者が結構いるらしい。</p>

<p>なんでも、ラスタ村にはヨーロッパの凶悪犯罪者がかくまわれてるとかいないとか。</p>

<p>まあしかし、ラスタの人たちは基本的にピースフルなはずなので大丈夫だろうとタカをくくり、現金50ブル（約600円）と、ボロいほうのデジカメだけを持って、明るい時間に出かけることにしたのだった。</p>

<p>ロバ車に乗って行こうかと思ったが、念のためバイクタクシーに乗っていくことにした。屋根つき３輪バイクみたいなトゥクトゥク的なやつ。</p>

<p>少なくともロバ車よりは安全だろう。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080209_03.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>「Made in India」と書かれたバイタクは、いい感じにエチオピアの大地を駆け抜ける。</p>

<p>相変わらずエチオピアの道はホコリっぽいが、風を受けながら走るのは、やはりなかなか気分がいいものだ。</p>

<p>ドライバーもイイ奴そうで、運転の慎重さからしても、かなり真面目で信頼のおけそうな男だった。</p>

<p><br />
10分ほどすると、快適に飛ばすバイタクの前面に、土産物屋みたいな店がポツリと現れ始めた。店の色使いやペイント模様からして、どうやらこの辺りがラスタ村のようだ。</p>

<p>そろそろ到着かなと思って周囲を見回していたら、その土産物屋の前でタムロしていた若者と一瞬目が合った。</p>

<p>若者というか、ニューヨークのハーレムとかにいるようなギャングの悪ガキみたいな奴らだった。</p>

<p>すると目が合った瞬間、そのうちの一人が身を起こし、僕らのほうに向かってダッシュで駆け寄ってきた。</p>

<p>「えっ、なに？」</p>

<p>急な出来事に呆然とする僕らをよそに、その悪ガキは走行中のバイタクに向かって猛烈な勢いで走ってくる！</p>

<p>さすがは陸上王国エチオピア。</p>

<p>悪ガキは、ついにはバイタクに追いつき、横脇の棒をつかんでバイタクに飛び移ってきたのだった。</p>

<p>そして、さらに呆然とし続ける僕らに向かって、流暢な英語でこう話しかけてきた。</p>

<p><br />
「教会に行きたいんだろ。こっちだぜ。ついてこいよ。」</p>

<p><br />
その悪ガキは、今まで見てきたエチオピア人たちとは、何かが決定的に違っていた。</p>

<p>彼の顔には、生きることへの必死さや泥臭さが感じられない反面、物事に対する余裕さと、そして深い残忍さが潜んでいるように思えた。</p>

<p>その充血した眼球にはライオンのような獰猛さが宿り、ニヤニヤした口元には獲物を見つけたときのハイエナのような唾液がベトリと垂れている。</p>

<p>だいたいエチオピアで、こんなに流暢に英語を話す人に会ったのは初めてだし、こんなにキレイなスニーカーをはいているガキに会ったのも初めてだった。</p>

<p>ポケットの端から木製の何かが見えているが、ナイフの柄だろうか･･･。</p>

<p><br />
しばらく必死に「ノー、ノー」と言いながら抵抗を続けていた僕らの意思とは反対に、バイタクは悪ガキの指差す方向に進み始めた。</p>

<p>ドライバーの顔を見ると、先ほど口笛を吹きながらハンドルを握っていたときとは一変して、表情は強張り、目には恐怖をにじませているように思えた。</p>

<p>地元の人でもこうなのだから、この悪ガキの言うことに従うしかないか･･･。</p>

<p>バイタクは大通りから横に入ったところにある、大きな建物の入口の前で、ゆっくりとエンジンを止めたのだった。</p>

<div align="right"><p>（･･･次回へ続く）</p></div>
]]></description>
         <link>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080209_1.html</link>
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                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">24.エチオピア</category>
        
        
         <pubDate>Fri, 14 Nov 2008 16:20:10 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>悪霊の拷問 -アジス→シャシャマネ-</title>
         <description><![CDATA[<p>ゲロくさい･･･。</p>

<p>シャシャマネ行きのオンボロバスの車内、この揺れのせいで乗客の誰かが嘔吐したのだろう、脳を突くような刺激的なニオイが車内に充満していた。</p>

<p>初恋の甘酸っぱさとは全く違い、ただ単に酸っぱいだけのそのニオイに、思わず顔を酸っぱくさせる我々夫婦。</p>

<p>対照的に、他の乗客は平然とした顔をして、何事もなかったかのようにバスの揺れに合わせるように体をゆらゆらと揺らしていた。</p>

<p>あのインジェラを主食としてるような人たちだから、これぐらい平気なんだろうな･･･。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080208_01.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>明らかに１週間以上は風呂に入ってないと思われる一部の乗客たちの、何ともいえない体臭もミックスされて、これ以上ないぐらいに、車内の空気はヨドみまくる。</p>

<p>あまりのニオイに耐え切れず窓を開けようとするが、それも不可能だった。</p>

<p>周りの乗客たちが開けさせてくれないのだ。</p>

<p>窓に手をかけて開けようとすると、周囲から「ダメだ、ダメだ！」とギャーギャー言われ、手を払いのけられてしまう。</p>

<p>何度試みてもダメだった。</p>

<p>その理由は「窓を開けると外から悪霊が入ってくるから」らしい。</p>

<p>また出たよ、エチオピアン・ルール･･･。</p>

<p>いやいや、マイった。。</p>

<p>途中の休憩時に立ち寄った飯屋で、何かの念を押すかのように、思いっきりインジェラが出てきたのにも当然のようにマイったけど。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080208_02.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>そんな感じで、朝６時頃にアジスアベバを出発したバスは、ゲロのニオイとともにエチオピアの大地を駆け抜け、昼過ぎぐらいにシャシャマネの町へと到着した。</p>

<p><br />
アジスアベバから250キロほど南に下ったところにあるエチオピア中部の地方都市シャシャマネ。</p>

<p>ここはいわゆる「産地」として、かなり有名な町だ。</p>

<p>アジスアベバにいたときも「シャシャマネ産あるから買わないか？」などと悪ガキ風の奴らにやたらと声をかけられたし、よく「シャシャマネのやつは最高だった」なんていう話を旅行者から耳にすることがあった。</p>

<p>なんでもシャシャマネ産は、アフリカ二大ブランドのひとつとまで言われているほど質が良いらしい。</p>

<p>なので、片田舎の地方都市であるにも関わらず、それを求めてこの町を訪れる旅行者も結構多いようだ。</p>

<p>米が好きな人が、新幹線に乗って新潟までコシヒカリを食べに行くように、アレが好きな人はシャシャマネ産を求めて、ゲロ臭いオンボロバスに揺られてシャシャマネまでやってくるのだ。</p>

<p><br />
そのことと若干関係あるのだが、シャシャマネにはジャマイカからの移民たちが暮らす「ラスタ村」（ジャマイカ・ビレッジ）と呼ばれるコミュニティがある。</p>

<p>遠い昔に奴隷としてアフリカからカリブの島々へ連れて行かれた人々の子孫たちが、自らのルーツ、そして<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%BF" target="blank"><font color="orange">ラスタ</font></a>のルーツである聖なる地エチオピアに、数十年前に移り住みはじめ、このシャシャマネの町外れに独自のコミュニティを築き上げていったのだという。</p>

<p>この町に来た目的は、そのラスタ村の教会で開かれるミサに参加するためだった。</p>

<p>ラスタ村の教会では、タイコなどの打楽器をガンガン叩きながら皆で歌い踊るという、かなりブッ飛んだミサが定期的に開かれているらしいのだ。</p>

<p>神の国と呼ばれるエチオピアの教会に一度足を踏み入れてみたいという思いは元々あったのだが、シャシャマネに行けば教会に入れるだけでなく、そんな珍しいミサに参加できるということで、「じゃあ、シャシャマネに行こう」と一石二鳥的な気分でこの町へやってきたのだった。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080208_03.gif" width="320" height="200" /><br />
※旧エチオピア帝国の国旗。最後の皇帝ハイレ・セラシエがペットとして飼っていたライオンが描かれている</p>

<p><br />
バスターミナルから町の中心部のほうへと歩いて向かう。</p>

<p>シャシャマネの町は、アジスアベバに比べるとかなりの田舎っぷり、そして貧困っぷりのあふれる町のように見えた。</p>

<p>メインの大通り以外は、すべて砂の舞う未舗装の道だし、街灯ももちろん無い。</p>

<p>道の両脇には、雨風をなんとか70％ぐらい凌げればいいやって感じの粗末な家々が建ち並び、ほとんどの子供たちが当然のように学校に行かず、汚れきったボロボロの服を身にまとって生活を送っていた。</p>

<p>アフリカ最貧国と言われる国だけあって、目に入ってくる光景は新鮮だった。</p>

<p>アジアにも貧しい国はいくつもあったが、それらの国々とはちょっと次元の違った貧しさが、そこら中にあふれているように思えた。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080208_04.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>暑いし、バックパックは重いし、嫁は「腹が痛い～」と言ってグズる（キレる）しで、かなり歩くのは大変だったのだが、なんとか30分ほどがんばって歩き続け、目的の宿までたどりつきチェックイン。</p>

<p>普通にボロくて汚い宿だが、宿の主人は親切でとても感じの良さそうな人だった。宿代も一部屋25ブル（約300円）とお手頃でいい感じだ。</p>

<p>併設されているレストランで食事をとったら、そこの飯も美味しくてなかなかグッド。インジェラだけじゃなくてパンも置いてあるし。</p>

<p>ノンビリするには、なかなかいい宿かもしれない。</p>

<p><br />
ただ、トイレがちょっとイケてなかった。</p>

<p>共同のトイレしかないのだが、いつもドアに南京錠がかかっていて、使うときは従業員に「トイレお願いします」と言ってカギを開けてもらわなければならないのだ。</p>

<p>面倒くさ･･･。</p>

<p>トイレの備品とか盗むやつがいるんかな。</p>

<p>しかし、夜中は従業員も寝てるだろうし、どうやってトイレを使用するんだろ。わざわざ起こすのかな。</p>

<p>そんなことを嫁と話していたら、部屋の片隅にプラスチックの洗面器とボトル入りの水が置いてあるのが目に入った。</p>

<p>あ、なるほど。これを便所として使えってことね･･･。</p>

<p>そういえば、なんか聞いた記憶があるわ、エチオピアでは洗面器が便所になるって。</p>

<p>というわけで、エチオピアを訪れる人は、洗面器で顔を洗ったりしないようにご注意を！</p>

<p>ラスタ村には、明日行こう。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080208_05.jpg" width="320" height="240" /></p>]]></description>
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                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">24.エチオピア</category>
        
        
         <pubDate>Tue, 11 Nov 2008 00:52:58 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>コーヒーと生肉と雑巾 -アジス-</title>
         <description><![CDATA[<p>はーい、今日もまたまた<font color="coral">嫁日記です！</font></p>

<p>昨日は到着早々、エチオピアの先制パンチにヨロめいたワタシたちでしたが、どうにかこうにか空港からミニバスみたいのに乗って、街のほうへ。</p>

<p>重いバックパックを背負って、黒い人たちがウジャウジャうごめくアジスアベバの街並みを抜けて、なんとか宿に入ることができました。</p>

<p>宿の名前はタイトゥーホテル。なんと100年以上前に皇后様によって建てられたといわれる由緒正しきホテルです！</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080207_01.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>たしかにまあ、格式っつうのか趣っつのか、そういうのはビミョウに見え隠れしてたけど、部屋は普通の安宿風。共同トイレも、洋式のくせに便座が無くてしかも汚いし。。</p>

<p>というわけで、さっそく南京虫対策グッズ登場！</p>

<p>ベッドの全面に殺虫剤を撒いて、エジプトで買ったビニールシートちゃん（元ゴミ袋）をベッドの上に敷いて、防虫剤入りの寝袋にくるまって寝たところ、なんとか南京虫の被害にあわずに、ぐっすり良く眠ることができました。</p>

<p>この調子で毎日がんばるぞ！</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080207_02.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>昨日は疲れてぐったりのワタシを部屋において、相変わらずダンナは一人で近くをブラブラしてきたみたい。</p>

<p>今日はバスの時間を調べに行くと言っていたので、一緒にバス時刻チェックがてら街観光へ！</p>

<p>アジスアベバって、どんなんだろ？</p>

<p>まずは、腹ごしらえするために旦那が昨日行ってきたというオススメのカフェで軽くマッタリ。</p>

<p>ん～、やっぱりウワサに違わずエチオピアのコーヒーは美味い！</p>

<p>豊かな芳香と繊細な風味･･･、さすがはコーヒー発祥の地エチオピア。１杯２ブル（25円ぐらい）とかで本格エスプレッソ。</p>

<p>しかも意外とオシャレな雰囲気でビックリ！</p>

<p>ドトールとスタバを足して５ぐらいで割った感じ。サンドイッチとかもメニューにあったりするし。</p>

<p>さすがに首都だからかな！？</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080207_03.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>美味しいコーヒーに満足したので、ミニバスに乗ってマルカートへと向かう。</p>

<p>マルカートは東アフリカ最大の市場と言われるところで、アジスアベバの観光名所のひとつでもあるらしい。</p>

<p>それにしても、マルカートってなんか美味しそうな響き♪</p>

<p>が･･･、ミニバスに揺られて辿り着いたマルカートは、色んなものがたくさんあふれるゴミゴミ感たっぷりの場所でした！</p>

<p>種類が豊富なのかどうかはよくわからんけど、とにかくモノがたくさんあふれ、物売りの輩が大量の荷物を担いで通りを行き交い、それらを手伝うロバたちが寂しい顔してトボトボと歩く。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080207_04.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>広くて迷いそうなマルカートのマーケットの中を、一歩一歩しっかり確認しながら歩く。</p>

<p>はじめは黒人だらけでチョット怖い気もしたけど･･･、しだいにその雰囲気にも慣れ始め、そのうち素直に楽しいなあと思えるようになってきた。</p>

<p>でも、まあ「ユー、ユー、ユー！」とか「チャイナ！」とか「チンチョンチャン！」とか「ジャッキー・チェン！」とか、甲高い声で意味も無く声をかけてくるガキたち（大人もいたけど）には、ちょっと圧倒された･･･。</p>

<p>ほんと、しつこい。</p>

<p>ダンナも最初のうちは、それにカンフーのモノマネとかで応じてたけど、途中から疲れてきたみたいで、ムシするようになってました。</p>

<p>こんなのも、これから毎日続くんだろうな･･･。がんばろ。</p>

<p><br />
んで、ようやく着いたマルカート近くのバスターミナル。</p>

<p>次の目的地シャシャマネ行きのバスを探して、何人かに尋ねてみるが、皆「ここからは出てない」との返事。どうやらラガール駅って所の近くのターミナルから出ているらしい。</p>

<p>しかし、皆が言ってることがホントかどうかよくわからんし、そもそも喋ってる言葉（アムハラ語？）もわからんので聞き間違えてるかもしれないし、とりあえずスグにそこに向かわず、近辺をブラブラしながら他にもターミナルがないか足で探すことにした。</p>

<p>そしたら、歩けば歩くほどに、今まで見たこと無いようなカオスな場所にさまよいこんだりして、久々にカルチャーショック。</p>

<p>ヌカルミの上にゴザを敷いてどうしようもないガタクタを売るオッサンたち、なぜか鼻の穴にニンニク詰めて野菜を売ってるオバちゃんたち、道端に捨てられたタマネギの皮（？）をむさぼるロバたち、相変わらずうるさいガキたち･･･。</p>

<p>う～ん、エチエチ、やっぱりすごい。</p>

<p><object width="320" height="267"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/KGGkJIXyo-I&hl=ja&fs=1"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/KGGkJIXyo-I&hl=ja&fs=1" type="application/x-shockwave-flash" allowfullscreen="true" width="320" height="267"></embed></object></p>

<p>迷うくらいに探し回ったけど、結局マルカート付近には他にターミナルが無かったので、適当にミニバスに乗ってラガール駅付近のバスターミナルへ。</p>

<p>明日のシャシャマネ行きのバス出発時間を確認して任務終了！</p>

<p>当然のように前売り販売はしてないので、明日はちょっと早めに来ないとね。</p>

<p>そしてそのまま散策してたら、アビヨットスクウェアと呼ばれる街の中心らしき広場まで来ちゃいました。</p>

<p>下の写真は広場にあったハリボテをバックに撮ったやつなのですが、皆さん何か変に感じるところ無いですか？</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080207_05.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>後ろになぜか2000というハリボテがありますよね。</p>

<p>じつは、エチオピアには独自のカレンダーがあって、それによると西暦2008年がエチオピアでは2000年のミレニアムにあたるらしいのです。</p>

<p>そういうわけで、ミレニアムをお祝いしているみたい。たまたま演奏隊にも遭遇できてラッキーでした。</p>

<p>ちなみに、エチオピア独自の時間もあって、普通の時間（ヨーロッパ時間と呼ばれてる）に比べて12時間ズレてるんです。</p>

<p>朝６時がエチオピア時間で０時らしい。よくわからんけど、日の出の時間をどうしても一日のスタートにしたいみたい。。</p>

<p>変な国･･･。</p>

<p><br />
それにしても、歩き回ってかなり疲れた。</p>

<p>またコーヒー飲んでマッタリした後、宿へ戻ってユックリ。</p>

<p>夕方から降ってきたスコールみたいな大雨がやむまで、部屋の中で体を休めた後、夕飯を食べるため再び外へ出かけた。</p>

<p>で、色々と飯屋を探したあげく、結局タイトゥーホテルのレストランで食事をとることに。</p>

<p>某ガイドブックによると、「食事に代金を払うというレストランのコンセプトは初めてここで紹介された」らしい。</p>

<p>ちょっと意味不明だけど、まあ気にせず注文。</p>

<p>んで、思い切ってエチオピア名物の生肉料理「クットフォー」を頼んでみたのですが、一緒に出てきたのはウワサの主食「インジェラ」。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080207_06.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>テフの粉を水で溶いて発酵させて作られるものらしい。</p>

<p>「見た目は雑巾、味はゲロ」というウソみたいな評判通り、やはり見た目も薄汚れたような感じで気持ち悪く、なかなか酸っぱくて後味の悪いインジェラでした。</p>

<p>主食のくせに。</p>

<p>なるべく遭遇をさけようと思ってたけど、こんなに早くに登場するとは。。。しかも生肉も味付けが辛くて食えたもんじゃなかった･･･。</p>

<p>しかしまあ、まだ首都だから笑ってられるけど、これが田舎のほうになれば、さらにエチオピア・パワー発揮しまくりの様相が繰り広げられるんだろうなあ。</p>

<p>がんばろ･･･。</p>]]></description>
         <link>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080207.html</link>
         <guid>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080207.html</guid>
                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">24.エチオピア</category>
        
        
         <pubDate>Thu, 06 Nov 2008 12:17:41 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>エチオピア上陸！ -アジス-</title>
         <description><![CDATA[<p>早朝４時半。飛行機はアジスアベバの空港に到着した。</p>

<p>アムハラ語で「新しい花」を意味する、エチオピアの首都アジスアベバ。300万人の人口を抱える、東アフリカ有数の大都市だ。</p>

<p>それにしても４時半ってビミョウ･･･。</p>

<p>フライト時間が２時間しかなかったし、機内食が出てきて起こされたりしたので、機内で全然寝ることができなかった。</p>

<p>とりあえず眠い･･･。</p>

<p>過酷な旅路が予想される「アフリカ大陸なんとなく縦断」、徹夜ぎみのダルい体を引きずりながら、その第一関門エチオピアになんとか上陸したのだった。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080206_01.gif" width="320" height="200" /></p>

<p>まずは入国手続き。</p>

<p>いつものように入国カードにパスポート番号やら名前やらを書き込んで、さて窓口へ。</p>

<p>･･･と思いきや、近くにいた黒人が、何事か口走りながら僕のことを呼び止めてきた。</p>

<p>はじめは何を言ってるのかよくわからなかったが、身振り素振りからして、どうも「ペンを貸してくれ」みたいなことを言ってるのだというのが、しだいにわかってきた。</p>

<p>空港内に備え付けのペンも置いてないし、自分でも持ってきてないので、きっと入国カードに書き込むことができないのだろう。</p>

<p>ペンをそのままパクられるかもと思って軽く拒否したのだが、あまりにもしつこく懇願してくるので、しぶしぶ貸すことにした。まったくペンぐらい持っとけよ･･･。</p>

<p><br />
近くの地面に座り込んで、彼が書き終えるまでボーッとしながら時間を過ごす。</p>

<p>ボーッとしていたら、目がトローンとしてきて、ドヨーンとした眠りの世界に落ちていってしまいそうになったが、がんばってボーッとした状態をなんとかキープする。</p>

<p>入国手続きが終わったら空港内のベンチとかでドヨーンと仮眠でもとろうと心に決め、そろそろ終わったかなとさっきの黒人のほうに視線を移す。</p>

<p><br />
･･･と、</p>

<p><br />
なんとその黒人の周囲に、10人、いや20人ぐらいの黒人の男たちが群がって、ザワザワしている様子が目に飛び込んできた！</p>

<p>なんだ、なんだ!?　えっ、オレのペンは!?</p>

<p>とりあえず、そのうごめく集団の中に入り、さっきの黒人を探し出して「ペンを返してくれ！」と怒鳴り込む。</p>

<p>すると、「ペンはアイツが持っている」みたいなジェスチャーを返してきたので、アイツと指差されたヤツを見てみると、そのアイツが懸命に僕のペンを握り締めて、真剣な顔をしながら入国カードを書いていたのだった。</p>

<p>そして周囲の20人の黒人たちは、その真剣な顔をしたアイツのほうに手を伸ばしながら、「次はオレだ！」みたいなことを口々に叫んでいるようだった。</p>

<p>おいおい、20人でペン待ちかよ･･･。</p>

<p>少しあきれつつも、「もうこっちは眠いんだから！」とダルそうに言いながら、ペンをなんとか強引に取り戻す。</p>

<p>ちょっと悪い気もするが、さすがに20人待ちはキツいわ･･･。</p>

<p><br />
ようやく窓口に並んで入国手続き。</p>

<p>黒くて深いシワが顔一杯に広がる入国管理官に、パスポートと入国カードを手渡すと、管理官はパスポートをパラパラと眺め、２秒ほど動きを止めた後、笑顔を顔に浮かべて僕らに何か話しかけてきた。</p>

<p>何を言ってるのかわからなかったが、とりあえず笑顔で返す。</p>

<p>すると、今度はなにやら僕らのほうに手を差し出してきた管理官。</p>

<p>「もしかしてワイロの要求？」と思ってちょっと身構えたが、その管理官の視線の先をよくよくたどってみると、彼があるものをじ～っと見つめていることに気が付いた。</p>

<p><br />
僕のペンだった。</p>

<p><br />
またペンかよ･･･。失笑しながら管理官にペンを貸すと、まるで３歳ぐらいの子供のように、そのシワのあふれる顔中に嬉しそうな表情を浮かべ、僕のペンで書類にスラスラと諸事項を書き込み始めた。</p>

<p>しかし、日常的にペンを使うはずの空港の入国管理官ですらペンを持っていないとは･･･。</p>

<p>大工のくせに、現場に来て、通りがかりの人に「ノコギリを貸してください」と言ってるようなもんだ。</p>

<p>手続きが終わってもなかなかペンを返そうとしない管理官から、また強引にペンを取り戻し、エチオピアの先制パンチに体をヨロけさせつつ、空港のロビーへと足を進めていったのだった。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080206_02.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>なんとか無事にペンとともに入国を果たした我々、空港内のベンチに座って仮眠。</p>

<p>300万人を抱える首都の空港なだけあって、まあ普通に空港内にベンチが設置してあったので、そこに腰かけ、荷物も盗まれないようチェーンでベンチにくくりつけて、ゆったりドヨーンと仮眠をとることができたのだった。</p>

<p><br />
あふれかえる黒人たち、踊り狂う少数民族、大地を真っ赤に染める夕焼け、ライオン、ゾウ、キリン･･･</p>

<p>仮眠中、そういったものが夢の中に次々と現れ、浅い眠りの中にいる僕に、これから始まるアフリカの旅に対する期待と不安の入り混じった何とも言えない感覚を呼び起こさせる。</p>

<p><br />
チュン、チュン、チュン</p>

<p><br />
広大な大自然の中、太陽が地平線から顔をのぞかせると、鳥たちが一斉にさえずり始め、一日の始まりを告げる。まるで自分たちの鳴き声が太陽を地平線から引きずり上げる原動力なのだと言わんばかりに、鳥たちは一心不乱に青みがかっていく空に向かってその鳴き声を響かせ続ける･･･。</p>

<p>そんないかにもアフリカって感じのステレオタイプな世界が夢の中に広がってきたとき、ふと目が覚めた。</p>

<p>夢か･･･。</p>

<p>目が覚めた瞬間、不思議な気分だった。</p>

<p>空港という場所にいるせいもあって、今自分たちがエチオピアにいるということ、そして夢の中に出てきたような世界にこれから足を踏み入れていくんだということが、なんだか信じられなかったのかもしれない。</p>

<p><br />
チュン、チュン、チュン</p>

<p><br />
寝起きで頭がボーッとしているせいか、まだ夢の中にいた鳥たちのさえずりが耳の中に響いている。</p>

<p>時計を見ると７時過ぎ。２時間ぐらいは眠れたようだ。</p>

<p>さて動き始めるか。</p>

<p>ベンチから腰を上げようとした瞬間、僕の荷物から10センチほど離れたところに、上から何かがポトッと落ちてくるのが目に入った。</p>

<p><br />
チュン、チュン、チュン</p>

<p><br />
上を見上げてみる。</p>

<p>えっ、･･･鳥？</p>

<p>屋根のある空港の中には、たくさんの鳥たちがバタバタ飛んだりマッタリ休憩したりしていて、普通に自由に元気に鳴いていた。</p>

<p>んん･･･。</p>

<p>ますます寝起きの頭の中が混乱してボーッとしてきたが、数秒間、嫁を顔を見合わせた後、「まあ、そういう所にやってきたんだ」と二人で納得することにして、ポトッと落ちてきたフンをヒョイと避けつつ、妙に現実的な気分で空港の外に広がるアジスアベバの街へと足を進めていったのだった。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080206_03.jpg" width="320" height="240" /></p>]]></description>
         <link>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080206.html</link>
         <guid>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080206.html</guid>
                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">24.エチオピア</category>
        
        
         <pubDate>Sun, 02 Nov 2008 18:45:50 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>さよならイエメン -サナア→アジス-</title>
         <description><![CDATA[<p>イエメン最終日。</p>

<p>結局イエメンではサナア以外はどこにも行かなかったけど、この国の独特の雰囲気、人々の優しさ、暖かさ、不思議さなどを十分に味わうことができたので、かなり満足のいく日々を過ごすことができた。</p>

<p>今日の深夜に飛行機に乗り込めば、明日の朝にはついにエチオピア。そして、その後はアフリカを陸路で喜望峰まで南下していくことになる。</p>

<p>アフリカ･･･。まあ、とりあえずちょっと気合いを入れていこ。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080205_01.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>昼前に宿をチェックアウト。夜までテキトウに時間つぶしだ。</p>

<p>特にやることもないので、懲りずにまたネットカフェへと向かう。</p>

<p>が、昨日よりも回線が遅すぎてメールすら開けず･･･。ネットカフェのくせにまともにインターネットができないなんて。。</p>

<p>「カフェ」という名前が付いているが、もちろん形式的に付いているだけで、コーヒーなどが出てくるわけではない。</p>

<p>なので、この店はインターネットもできなければ、カフェでも無いわけなのだが、「インターネット・カフェ」というふざけた名前が付いている。</p>

<p>ノーパンでもないし、しゃぶしゃぶも食えないのに、店の看板に「ノーパンしゃぶしゃぶ」と書いてあるようなもんだ！</p>

<p>金返せ～！</p>

<p><br />
しょうがないので、宿に戻り、共有スペースの椅子に座って、ネットのつながってない自分のパソコンをいじりながら、このサイトの更新作業などに勤しむ。</p>

<p>宿の従業員（家族？）が、ニヤニヤしながらムシャムシャとカートを食べてる横で、カチャカチャとキーボードを叩きながら夢中になってパソコンに没頭していると、ある日本人の女の子が僕らのほうに向かって声をかけてきた。</p>

<p><br />
「あっ、このパソコン知ってます！！」</p>

<p><br />
一瞬、言ってる意味がわからなかったのだが、よくよく話を聞いてみると、どうやら彼女は、以前からこのサイト「かけてこ」を見てくれていて、サイトに掲載していたパソコンの写真を覚えていたらしく、それで声をかけてきたみたいだった。</p>

<p>たしかに、うちのパソコンはペタペタとシールが貼ってあるので目立つといえば目立つのだが、それにしても、そんなどこぞのサイトに埋もれていた一枚の写真のことをちゃんと覚えているなんて、すごい記憶力だなあと思った。</p>

<p>と同時に、初めて会った人に「知ってる」と言われて、正直かなり嬉しかった。こういうのは、やっぱり励みになるもんです。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080205_02.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>飛行機は深夜発だが、空港行きのダッハーブは夜９時頃ぐらいまでしか走っていないということだったので、そのぐらいの時間にダッハーブ乗場へと行き、空港へと向かう。</p>

<p>イエメンともお別れか･･･。</p>

<p>早めに着いた空港のロビーで、ちょっと感傷に浸りながら、過ぎゆく時間をなんとなくやり過ごす。</p>

<p>短い間だったけど、振り返ってみると「幸福のアラビア」は、とても不思議で印象深く、またとても居心地の良い国だったなあということを改めて感じた。</p>

<p>さよなら、イエメン。</p>

<p>そうつぶやきながら、深夜３時頃、アフリカ大陸へ向けて出発するイエメニア航空の飛行機に、ゆっくりと乗り込んだ我々夫婦だったのでありました。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080205_03.jpg" width="320" height="240" /></p>]]></description>
         <link>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080205.html</link>
         <guid>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080205.html</guid>
                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">23.イエメン</category>
                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">24.エチオピア</category>
        
        
         <pubDate>Tue, 28 Oct 2008 20:36:33 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>すごく遅い -サナア-</title>
         <description><![CDATA[<p>今日はひたすらネットカフェでネットをやっていた。</p>

<p>イエメンはネット代は安いんだけど、回線がすごく遅い！メールを開くのだけで５分ぐらいかかってしまう･･･。</p>

<p>これじゃあ、ピコピコ動くようなサイトは絶対見れない。</p>

<p>もしかすると、そういうエロサイト的なやつを駆逐するという国の方針があるのかもしれない。まあ、とにかく遅いのだ。</p>

<p>しかしエチオピアに入ったら、ネット自体がほとんど無いようなもんらしいので、イエメンにいるうちに色々と情報収集しとかないとね。</p>

<p>というわけで、ぜんぜん進まない画面とにらめっこしながら、ネットカフェでダラダラとムダな時間を過ごした一日だったのでした。</p>

<p><br />
写真は、このブログでもたびたび登場している覚醒植物カート。</p>

<p>普通にそこらへんに生えてる木の葉っぱを食ってるような味がします。ジンジャーエールを飲みながらムシャムシャやるのがいい感じらしい。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080204_01.jpg" width="320" height="240" /></p>]]></description>
         <link>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080204.html</link>
         <guid>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080204.html</guid>
                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">23.イエメン</category>
        
        
         <pubDate>Fri, 24 Oct 2008 23:04:55 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>黒装束とドレス -サナア-</title>
         <description><![CDATA[<p>イエメンの女性は皆、黒装束で全身を包み込んでいる。</p>

<p>黒装束を着ているというだけではなく、黒装束で全身を包み込んでいるのだ。</p>

<p>足首まである黒い服を着て、その上に黒い長袖を羽織り、髪の毛を黒いスカーフで覆って、さらに顔も黒いベールで隠している。</p>

<p>外に露出しているのは、目の部分の１センチほどだけ。目の部分にまで薄いガーゼのようなものをかぶせて、露出を完全に防いでいる人までいる。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080203_01.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>たまに見かけるインド系の女性や外国人旅行者を除く、ほとんど全ての女性が、カラスのように全身真っ黒なのだ。</p>

<p>この国の歴史的というか宗教的というか文化的というか、そういった背景の中で築き上げられたスタイルなので、それを肯定するわけでも否定するわけでもないのだが、不便な面はあるだろうなあとは思う。</p>

<p>視界も狭くなるだろうし、夏は暑いだろうし、見た目で誰か判別しにくいだろうし･･･。</p>

<p>まあでも、イエメンの強い日差しや砂ぼこりを防ぐことができるし、男性連中のムダな視線を気にしなくてよくなるだろうし、じつは合理的なのかも！？</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080203_02.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>そんなことを考えながら、サナアの町を歩いていたら、ふと不思議なことに気が付いた。</p>

<p>町の中に、婦人服を売る店が結構あるのだ。</p>

<p>しかも、そうしたところで売られている服は、かなり派手なものが多く、ピンクや赤などのビビッドな色に、金の刺繍やら豪華なラメラメやらが施されていて、どこのパーティーに参加するんだと言わんばかりのゴージャスなドレスが店先に並んでいたりするのだ。</p>

<p>ちょっとセクシーだったり、少しエロいんじゃないのとか思うような服や下着まで置いてあったりする。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080203_03.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>なんで？と思って、宿の従業員に聞いてみたところ、</p>

<p>「部屋着だよ」</p>

<p>という答えが返ってきた。</p>

<p>日本人の女性が家に帰ってきてジャージになるのと同じように、イエメン人の女性は家に帰ると、黒装束を脱ぎ、肌を露出した色っぽいドレス姿に早替わりするのだそうだ（外出時、黒装束の下に着ることもあるらしい）。</p>

<p>ほんとすごい極端さ！</p>

<p>しかも、たいていダンナさんがそうした服や下着を買ってきて、奥さんに家の中で着せているのだという。</p>

<p>きっと仕事から家に帰ってきたダンナは、艶っぽい格好をした奥さんに、「ご飯にする？お風呂にする？それとも･･･、カートにする？」なんてことを言われながら、「ワタシはあなただけのもの」的な独占感を味わうんだろうなあ･･･。</p>

<p>そんな妄想を抱きながらイエメン人の男たちの顔を眺めていたら、これまで以上に親近感がジワジワと沸いてきてしまったのだった。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080203_04.jpg" width="320" height="240" /></p>

<p>ちなみに今日は、航空会社のオフィスに行ってエチオピア行きの便をリコンファームしたり、スーパーで買い物したり、ネットやったり。</p>

<p>まあテキトウに一日過ごしてました。</p>

<p>下の写真は、スーパーで見かけたリカちゃん人形みたいなやつ。</p>

<p>やっぱり、黒装束とドレスがセットになってるみたいだ･･･。</p>

<p><img src="http://www.kaketeko.com/blog/image/01/20080203_05.jpg" width="320" height="240" /></p>]]></description>
         <link>http://www.kaketeko.com/blog/2008/02/20080203.html</link>
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                  <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">23.イエメン</category>
        
        
         <pubDate>Fri, 24 Oct 2008 18:03:31 +0900</pubDate>
      </item>
      
   </channel>
</rss>
